2015. 11. 11 高座谷全遡行(2)
前回(2015.10.03)にかなりの部分を歩いたが、小滝の手前のところで間違ってしまったので、そこから再挑戦。
同行: 単独
コースタイム
0830 山芦屋公園、0848 高座滝、0855 不動明王、0925 堰堤横から細井道へ、0931 アカシヤ尾根分岐で右へ、0934-39 コル、0950-53 高座谷の標識の所、1001-09 コル、1013-16 展望岩1、1018-19 展望岩2、1024 T分岐で左へ、1029 五分岐、1040 小滝、1044 進入禁止の標識、前回昼食の岩、1100 前回小滝と間違った滝から遡行再開、1113 小滝、1129 進入禁止、1157-1300 ウグイス広場、1312 五分岐、1318 進入禁止、1334-37 沢がなくなり右手へトラバース、1347-55 登山道(プロペラ岩の方へ)、1440 C4ポスト、1444 CW、1453 第二堰堤、1458 砂防ダム、1518 高座滝、1535 山芦屋公園
第二堰堤を越えて河原におり、少し歩き始めておかしいと分かったので登り返して細井道へ進む。なんども来ていてすっかり頭に入っていると思っていたのに、こんなこともある。前回(14.10.10)H氏、M氏と下りてきたアカシヤ尾根の入口から右手に入っていく。ロープが渡してある所を過ぎてすぐの所。風吹岩への分岐はもう少し先になる。数分でコルに着く。右手の岩を探索後、高座谷へ下りて行く。こんな所を歩く人はほとんどいないと思っていたのに、道は予想外にしっかりしていた。そしてさらにおどろいたことに、途中で追いついてきた男性がいた。高座滝の所で休んでいた人で、A懸の方を回ってここに来たと、かなりマニアックな歩き方をしているよう。長いこと立ち話して、今日の予定などを話す。高座谷まで一緒に降ると、「奥高座谷まですぐ」という標識のすぐそばだった。このあとプロペラ岩からブラックフェースの方へ行くという彼と別れ、こちらは同じ道をコルに戻る。
アカシヤ尾根のコル 右手の岩場に立ち寄る |
高座谷に下りた所 「奥高座の滝へすぐ」という標識の地点だった |
コルからはアカシヤ尾根をたどり、二ヶ所の展望岩を過ぎてT字路に行きあたる。左が五分岐、右が小滝であることはすぐわかった。そこで左折して五分岐まで足を延ばしておく。少し赤く色づいた葉があった。五分岐ですぐに引き返し、小滝を目指す。アカシヤ尾根の分岐の姿をしっかりと頭に入れておこうと注意していたのに、あまりに近かったためか見過ごしてしまう。五分岐から10分で小滝。ここは確かに前回に登山道に出た地点とは違う。もちろん沢を渡ることもなかった。登山道に出るまでの登りもやや長かったし、昼食を食べた岩もなかった。そのまま進入禁止とある黒岩分岐まで歩いておいて、またそこからすぐに引き返す。進入禁止から10分ほど引き返したところが、前回気づかずに跨いだ所だった。見覚えのある石組みもあった。溝状のところを少し下ってそこから上を見上げると、登山道が目に入らなくても不思議でない地形になっていた。これで前回の一つの疑問が解消した。先ほど登ってきた小滝からの道を右手に見送ると、ほんの数分で前回の昼食を食べた岩、つまり小滝と間違ったごく小さな滝の所に出た。
沢に降り、少し下流に下って本流を遡行し始める。前回に見た広い河原もあった。そのあともそこそこの水流が続く。13分で小滝、29分で進入禁止の標識に着く。ここで沢は二つに分かれ、右は荒地山から下りてくる沢、左手はナカミ山の方からの沢となる。左の方が水量は多く、そちらをまず探索することにする。しばらくは右手に並行して道が見えていたが、そのうち離れて行く。左手に五分岐があることが分かっているので、なんの不安もない。そのうち2度ほど道と交差する。見たこともない黒い滑状の沢が出てきたりする。どうもウグイス広場の方に向かっているのかなと思案していると、果たして広場の横の細い沢につながっていた。ちょうど12時に広場着で、ゆっくりとした昼食タイムをとる。
前回、直進してしまったところから遡行再開 |
黒岩分岐の後、なんどかこのような踏み跡と交差する |
ナメ状の沢の横に全く見たことのない石垣 |
ウグイス広場に到着 |
このあと、さらに遡行を続けるのなら水場とも言えないような水場から上を目指すことになる。ちょっとだけ足を踏み入れたが、すぐに藪となる。2013.06.25にここから平ボテ岩に苦労して登ったことがあるので、それで代用してこの沢歩きは完了したことにする。その時の記録には、「しばらくは結構はっきりした踏み跡があったが、途中で道がなくなり、いつも並みの苦労。とくにトゲのあるブッシュが多く、あちこちに怪我をする。一つは出血がひどく、絆創膏を取り出すほどだった。広場から30分で稜線に出る」と書いてあるが、その時より踏み跡はさらに薄くなっているような印象だった。
その後、最短距離で進入禁止に行くことも考えたが、久しぶりなので五分岐を経由することにする。初期のころにオドオドと歩いていたことを思うと、なんの問題もなく五分岐に着き、この日3度目の進入禁止に戻る。荒地山までいつもの山道で登り、そのあと北尾根を下ることも計画していたが、やはり高座谷の完全遡行をするために沢を詰めることにする。初めのころは右手にいつもの登山道が見え隠れして安心してたが、そのころからすでに水はなくなっている。やがて沢の様相がほとんどなくなったので右手にトラバースして登山道に出ることに決める。すでにかなり離れてしまったようで、なかなか登山道に行きあたらない。大きな壁状になった岩の脇を通って進んでいくと、峠のようなところに出る。進入禁止から30分だった。
ここでひどい間違いをしたことが後日の検討で分かった。2015.10.03のときにも、かなりの藪漕ぎの後に似たような峠にたどり着いたので、その時と同じ場所かと考えてしまった。もう少し考えればそんなところであるはずがないのに。それで左手に登る道をまず敬遠してしまった。右手に登ると少し展望のきく岩があったので寄ってみた。大阪から深江までの海岸線が見え、左手に荒地山の裾が見えていた。荒地山まではかなりの高度差があるように思えた。登りついた峠に戻る際に右手に下りて行く踏み跡があり、そこに赤いペンキでPという字が書いてあった。T字峠とはじめ思ったが、実際は十字路だったのだ。といっても、登ってきたのは道とは言えないので、別の意味でT字路。そして登りついた道が、目指していた荒地山=黒岩=進入禁止の登山道だったのだ。右へ1分で黒岩へ、左へ3分で荒地山という地点で、なんどもなんども歩いている所だった。赤ペンキでPと書いてあったのはPeakでなくPropellaのPだった。このペンキ字もなんども見たことがあり、そちらへ入ってプロペラ岩に行ったこともあるというのに、歩く方向が違うと記憶と結びつかない。なによりのミスはここでGPSの記録を取ったのに、地図と照合しなかったこと。あとで見るとまさに登山道の真上だった。
登山道に出る少し前の大岩を振り返る |
プロペラ岩への案内 |
左手は登りついた時点で敬遠してしまい、右手の展望岩の下に道が続いていることに気が付かず、Pと書かれた道を下ることにする。Peakに行くのに下るのもおかしいなと思いながら、どんどん下るのでPeakへの道でないことはすぐに分かった。今回はプロペラ岩には行っていないはず。どこかで右にそれたのだろう。途中で以前に歩いたかもしれないと思われる展望台や大きな岩を見たが、よく思い出せない。最後はいくつかの道を合わせて、アパッチ砦方面から奥高座滝の上のC4ポイントに降り立った。CWから高座谷に出たなんということないところで、石に膝を打って翌朝までかなり痛んだ。この日出会ったのは、アカシヤ尾根と高座谷を結ぶ道でのただ一人。広場では1時間もいたのに誰も通らなかった。
大きな岩の間を縫って下る |
またしても大きな岩 |
結局、前回の小さな滝から進入禁止まで30分、進入禁止から広場まで30分、広場の横の水場跡の上へ2分、進入禁止から荒地山への沢を20分詰めたことになる。そして図らずも下った道が奥高座谷の右股だったことになり、これで一応高座谷を一段落とする。完結するには、芦屋川との合流点である大僧橋から高座滝を越えてロックガーデン入口の堰堤までを歩く必要があるが、両岸がコンクリートで固められた堰堤や、かなり高い堰堤、高座滝とその上部の滝など、難儀する箇所が多そうなので無理かもしれない。