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2004. 06. 14  駒ヶ岳
 



まだ気がかりな仕事は残っているが、少しだけ余裕が出てきた。全国的な晴れを利用して、東北新幹線から見える山の展望を確実なものとするために駒ヶ岳に出かける。高速道からも、下りてからも、歩きながらも焼石をゆっくりと眺めながらの一日となった。ほぼ気になっていた部分が解決したのではないだろうか。


同行:単独

  

コースタイ

0803 うがい清水、0905-14 下賽の河原、0922-24 上賽の河原、0940-1030 駒ヶ岳(1130b)、1049 下賽の河原、1130 駐車場

どこかで昼食を仕入れしようと思っているうちに人里がなくなり、あわててザックや車にカロリーメイトなどがないかと探したが、なにもない。それはともかく、登り口が分らない、なんどもそれらしきところを見つけては登るがどれも行き止まる。仕方がないので、もっともまともそうな所を、これではないだろうと確信しながらも薮をかき分けて登り始める。10分登ってどうしようもないと諦め、下り始めると登山道にでた。地図の通り道路に沿ったところに登山道があったのだ。

ブナの大木の繁る気持のよい道には、ウグイスの声が響く。花はタニウツギ、ジシバリ、ミネツツジがほそぼそとある程度。下賽の河原にでてはじめて駒の頂上がわずかに見える。経塚山は正面に立派に聳えている。ナビゲータが電池不足で機能しなくなった。ちかくにアカモノが多少の群落を作っている。上賽の河原を過ぎるとマイヅルソウ、オオカメノキなどがあり、ホトトギスがけたたましく鳴いている。




経塚山




駒ヶ岳


そのあとすぐに頂上。それまでほとんど見えなかった分、360゜の展望が一気に現われ、思わず声をあげる。まずは霞まないうちにとパノラマ写真をとり、次にグレープフルーツを食べながら、地図を開いて同定作業。後から調べたのも含めて東から順に列挙すると、室根山、束稲山、大森山、国見山、高検能山、笹倉山、泉ヶ岳、北泉ヶ岳、三峰山、横根岳、笊森山、栗駒山、御駒岳、秣岳、虎毛山、吹突岳、獅子ヶ鼻岳、経塚山、東焼石岳、牛形山、鷲ヶ森山、兎森山、オガラ森山、前塚見山、真昼岳、和賀岳、駒ヶ岳、笊森山、駒頭山、岩手山、西東根山、東根山、姫神山、鶏頭山、早池峰山、薬師岳、物見山といったところ。大体終わったところで、北上の人が登ってきたので、展望談義に花が咲く。経塚山の右の山が焼石か東焼石かが最も気がかりだったが、彼は焼石頂上は見えていないと言下に否定した。経塚の陰のはずという。そうではなくて、経塚山の右が東焼石で、焼石はその陰になっているということだろうということで落ち着いた。なんども来ている人で、見えているのは焼石の形ではないし、焼石からも駒ヶ岳は見えないとされていると言われると説得力がある。北上からは見えないということも自信をもって言っておられた。水沢はどうですかと聞くと、見えないはずという。今朝見たのが頂上と思っていたので、帰ってからもう一度丁寧に検討したが、間違いなく見えている。下山後に、水沢江刺駅の少し北側から見えていることも確認した。もう一つ意見が合わなかったのは五葉山。彼は見えると言うが、種山の陰で見えないと言うのがこちらの意見。




駒ヶ岳頂上からの焼石岳方面の展望


下りの最後は林道へのショートカットがあったので、そちらに出る。展望が多少よくなるが、日を遮るものがない。ストックの先端をどこかに落としたのに気づいたが、引き返す気になれなかった。行方不明だったコンパスがズボンのポケットから出てきて得をした気になっていたのに、それを上回る損をしてしまった。もう一度うがい清水で喉を潤してから登山口を確かめたが、分りにくいことには間違いない。うがい清水、鳥居に気をとられてしまい、その周りを探したのだが、実際にはそこからもう一度駐車場の方へ引き返して登山道に入るようになっていた。登山者カードを入れた箱も目立たないように立っていた。今日は週日というのに4組5人の登山者に出会った。東北の山にしては珍しい。




寺綱橋からの展望(永岡郵便局近くの永沢川にかかる橋)
正面が経塚山、その右が駒ヶ岳。左手の残雪の多いのが焼石岳。


上の写真のように、北上平野から焼石岳も遠望できるが、かなり奥まったところにある。むしろ、駒ヶ岳、経塚山の方が親しまれてきた。谷文晁の「日本名山図会」には御駒岳として駒ヶ岳を挙げており、さらにその図会には経塚山が大きく描かれているが、焼石岳の姿はない。



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