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2003. 12. 31  鷺ヶ森山
 



溜まっていた仕事や、家の年末の用事もそこそこした。30日は快晴であったが風が強く、見送った。大晦日は曇りで午後から前線が張り出してくるという予想であったが、出かけることにした。前回、烈風のため手も足も出なかった鷲ヶ森山へ行く。


同行
単独

コースタイ

1052 第1ゴンドラ上出発(1080)、1110-1120 横岳(1099)、1144 丸子峠(950)、1235-1252 1080mで中食、1300 雪庇、1337-1340 鷲ヶ森山(1208)、1439 丸子峠、1445-1452 休憩、1517 横岳、1540 第1ゴンドラ上、1555 第2ゴンドラ上、1624 スキーセンター

高速道路からも、降りてからも真っ白な焼石連峰が見事な姿を見せている。予想以上の好天である。出発が遅かったので、夏油高原スキー場のゴンドラを下りてゴンドラを下りて身ごしらえをして出発したのは11時近くになってしまった。冬山にしてはしまりがない。目指す鷲ヶ森山のほかに、牛形山、天竺山、経塚山が近くに見え、遠くには真昼岳、和賀岳、駒頭山、早池峰山などが見えている。岩手山は雲の下である。いつまで天気がもつか分らないので、横岳でしばらく立ち止まってパノラマ写真を撮る。





夏油高原スキー場(右奥に兎森山)






横岳から見た牛形山、鷺ヶ森山



丸子峠から登りが続き、なかなか鷲ヶ森山が見えない。見えた時点で進むか戻るかを決めることにする。時々雪を踏み抜くが、まあまあのコンディションと言える。10分ほど登るとやっと正面に鷲ヶ森山が見えた。12:00から雪が舞い始めた。天気予報通りである。風はそれほど強くないので、なんとか足跡は残るかなと期待しながら進む。1080mの地点でかなり大きくなった鷲ヶ森山が見えたが、かなり霞んできた。少し冷えてきたので、シャツの上からゴアテックスを羽織り、昼食をしながら考える。時間が少し遅いのと、いつもの磁石が見つからず、簡易磁石しか持っていなかったことが気になった。行けない距離でもないが、ここで帰るのも一つの選択かななどと考える。





1080m地点から見た鷺ヶ森山



食事を終え、立ち上がったが、まだ決断を下していないことに気づく。13:30までに頂上に着けば、暗くなる前には帰れると読んで、前進することにする。体調は悪くないので、「気をつけないといけないのは、北側への滑落と南側の雪庇かな」と独り言を言ったその瞬間に雪庇が崩れた。はじめにドーンという腹にこたえるような音がして雷?と思ったら、次ぎに目の前に亀裂が入り、その次に足下が崩れ落ちた。歩いていたほんの15 cm左が1 m x 3 mほどの大きさで落ちていた。崩れた雪の塊は比較的近いところで止まっていたが、大きさはかなりのもので、もし一緒に落ちて、あの下敷きになれば多分大変なことになったとヒヤリとした。落ちても体さえ自由ならば、問題ない高さである。その後も、雪庇を避けて右側に寄ると足を踏み抜き、左に寄ると雪庇という悪いところがかなり続く。しばらく我慢すると、やがて頂上へと続く歩きやすい雪原となる。頂上では展望もなく、風もきついので、南西方面に見える白っ子森などの写真を撮っただけで早々に下る。





鷺ヶ森頂上から白っ子森方向を



このコースは下りといっても登り返しが2度ほどあるので、気を引き締める。丸子峠を越えてしばらくして、この日は一度も腰を下ろしていないなと気がつき、小休止とする。この辺りまで来るとさすがに足跡が消えてしまっているところが多い。第1ゴンドラ上まで来たが、今日は兎森山にも登る予定だったので、尾根伝いに第2ゴンドラの方に向う。濡れてしまった手袋を交換しようとザックを開けたところ、予備手袋を車に置いてきたことに気がついた。ヘッドランプもない。第2ゴンドラ付近のゲレンデには照明設備がないので、ゴンドラの運転も終わり、周りに誰もいなくなった。かなり暗くなってきたし、すぐそこに見える兎森山は諦めて無人のゲレンデを下る。車を出す頃には真っ暗になっていたので、諦めたのは正解だった。



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