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2020. 11. 24  白髪岳・松尾山 



実業之日本社が出している「関西日帰り山歩きベスト100」を参考にすることが多く、現在までほぼ2/3を踏破した。残っている中で興味を引いたのが白髪岳だったので出かけた。

 

同行単独

コースタイム

0832 古市駅、0910 住山、0922 ワン谷へ、0948-54 登山口、1036-54 尾根に合流、1125-1212 白髪岳(722b)、1244 ワン谷への分岐、1300 鐘掛の辻、1312-21 松尾山(高仙寺山、687b)、1340 肩越の辻(五差路)、1355 P5091412-17 音羽山(530b)、1419-29 播磨中央線121探索、1444 火とぼし山(501b)、1458 三角山(418b)、1508 奥谷山(大沢城跡、422b)、1527-34 禄庄城跡(325b)、1550 八幡神社、1600 篠山口駅、1600-32 加古川・武庫川分水ポイント探索

福知山線の三田付近では濃い霧が立ち込めていて幻想的だった。古市駅で下車する。踏切を渡って国道372号を少し歩き、住山の方へ右折する。朝霧の立ち込めるのどかな田園風景の中を進むと、前方に白髪岳の頂上だけがガスの中にうかんでいた。住山という集落は環境保全に力を入れているようで、やたらとその手の看板が目につく。道が大きくカーブする所から、松尾山と手前のこぶが端正なツィンピークとして望まれた。町中から白髪岳への登山口があると書かれたガイドブックを見てきたが、見当たらないので多くの人が歩いている林道を詰めることにする。谷が合流する地点に松尾山一帯の寺院の遺構の所在地を詳細に記した案内板があった。道もそこでフォーク状に分かれ、右は松尾山、左は白髪岳という標識があり、左に進む。大きなヘアピンカーブを過ぎてしばらくすると東屋が見えてきた。そこが白髪岳の登山口だ。そばに湧水が出ていたので飲んでみたが、まずまずの味だった。

そこからやっと本格的な登りが始まる。堰堤の所で、少し道が分からなくなったが、地図の道は2本の小沢の合流点で左手に登るようになっていたので、探っていると道が見つかった。かなりの急坂を40分ほど登り尾根道と合流した。展望のよいベンチがあったので、休憩する。西寺山、西光寺山、白髪岳、松尾山、それに愛宕山、三国ヶ岳付近の山が見えていた。

そこから白髪岳の頂上までの間に、切り立った岩場が連続する。ロープが張り巡らされており、かなりお世話になる。それが過ぎた所で見晴らしがよい所があり、先ほどは見えなかったすっきりしたピラミダルな虚空蔵山が見えた。そこから10分ほどで白髪岳の頂上に着く。ここからの展望はさらに素晴らしいものだった。三角点の所からは北側が見えないが、少し進めば北側も見えたので、ほぼ360°の景観といえる。この日唯一の遭遇者である単独行の女性が上がってきて、見えている山の名を聞かれた。食事は松尾山でと下りて行ったのを見送り、こちらは展望を楽しみながら昼食を始める。




朝霧の中に浮かぶ白髪岳


 


住山から松尾山を見る


 


東屋のある登山口




ベンチのある尾根から西寺山・トンガリ山




ベンチから松尾山


 


岩場1

 


 岩場2



白髪岳山頂(うしろに松尾山)

 


 白髪岳山頂から西光寺山方面




白髪岳山頂から虚空蔵山方面

 


急な岩場を登ってきただけあって、下りも相当なものだった。道の両側にロープが張りめぐらされており、それを頼りに急坂を下る。古光山で同じような急坂でロープを掴み損ねて大転倒をし、おでこを岩にぶつけてやっと止り、大きなコブをこしらえた時を思い出す。急坂が終わるとP689への尾根道と巻き道の分岐となる。ここは巻き道で松尾山を目指す。所々で松尾山や白髪岳が顔を覗かせる。鐘掛の辻を経て着いた松尾山の頂上は酒井城跡とのことで、本丸跡の広々とした雰囲気だった。少し歩き回る。南側に向けて「卵塔群から住山へ」という指標があった。下の掲示板で見た天台宗の高仙寺の遺跡があるのだろう。もう一つの標識は「文保寺より篠山口へ」とあった。来た道を戻るのが文保寺への道かと思っていたが、北東方向に進むその道でも行けるらしい。音羽山の方へ行くにもそのルート以外の選択肢はなさそうなので、そちらに下って行く。振り返るとやはり曲輪跡といった様子がうかがえた。しっかりした道にぶつかり、右手に進むと肩越の辻という五差路のようなややこしい所に出る。地形図には描かれていないが、ここから文保寺へ行く道があるのだ。音羽山から篠山口へ出る道の案内はない。慎重に方向を見定めて、東の方向へ下り気味に進む。道はしっかりしている。そのあと地形図に出ているだけでも10個以上のピークを越えて行くことになる。左手の下の方に送電鉄塔が目に入ったので寄り道する。少し苦労したのち上部にある二本の足まで辿り着くが、銘板は見つからなかった。急斜面に立つ北側の2本まで下りるのはいかにも大変だったのであきらめる。他人のブログによると播磨中央線121とのこと。大沢城址、禄庄城址は小ぶりではあったが、山城の雰囲気をもつもので、こちらに回ったのはこの辺りの歴史を知る上で正解だった。




ロープが張り巡らされた下り


 


木の間から白髪岳


 


松尾山頂上




五差路になっている肩越の辻




播磨中央線121から篠山方面




大杉の広場から多紀アルプス




大沢城址の下りから最後のピーク禄庄城跡を望む
 


禄庄城跡から篠山市街
 


篠山口駅まで下りてから、かねて気になっていた駅の東側にある田松川に行く。加古川に行く水と武庫川行く水の分水界が川の中にあるという興味深い所。2018.06に歩いたことがあるが、完全には理解できていないので、もう一度歩いてみた。この日は駅の北側を主に探索したが、第一水門の北側では間違いなく流れは加古川に向かっていた。引き返して田松川の川床を歩き第一水門まで南下する。そこで側壁をよじ登り道路に出る。その南側では川幅一杯に水が満たされており、川床を歩くことはできない。ほとんど流れはない。篠山口駅東の交差点を通る広い道路を越え、もう一つ南の道路までたどったがやはり水はほぼ静止していた。さらに南にある第二水門までは行かなかったが、そこから南側では水は武庫川へと流れていることを以前に確認していた。二つの水門の間が境界になっていて、どちらを開けるかでその水の行方が決まるのかもしれない。



田松川第一水門を北側から見る
(ここでは水流は北に向かっている)




田松川第一水門を南側から見る
(ここでは水は流れていない)




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