トップページへ 地域別索引へ 北海道地方索引へ 年次別索引へ
1999. 06. 20 斜里岳
釧路での仕事の前に一日だけ余分に時間をとって北海道の6月の山を歩く。土曜の夜、久しぶりに夜行の北斗星に乗り、千歳から女満別まで飛行機、女満別からレンタカーをして、斜里の麓に予定通り11:30に着く。
同行: 単独
コースタイム
1140 清岳荘、1203 下二股、1215-1227 羽衣の滝、1246 七重の滝、1304 上二股、1327 馬の背、1342-1356 斜里岳(1545)、1425 上二股、1430-1440 竜神の池、1455 小ピーク、1510 熊見峠、1537 下二股、1600 清岳荘
清岳荘の人に「今からでは遅いね」と言われたが、「早く帰ってきますから」と約束して歩き始める。いきなりウコンウツギ。マイヅルソウのあと、シロバナエンレイソウ(オオバナノエンレイソウらしい)の立派なものが並んでいる。沢の中を快適に登る。羽衣の滝の下で千歳空港で買った鮭鮨の昼食とする。沢の音に打ち勝つくらいの小鳥のさえずり。上二股をすぎると沢も渇れはじめ、やがて山道となる。満開を少し過ぎたチシマザクラ、ハクサンチドリ、その他名前の分らない白い花が数種。ダケカンバがことごとく斜めになっており、雪の重さを感じさせる。急勾配のところなどは下向きに生えているものさえある。馬の背に出ると風が強く、Tシャツ一枚では少し寒い。ここで最後の登山者とすれ違う。花はここからまたがらりと変わり、キバナシャクナゲ、群落のチングルマ、コケモモ、ホソバイワベンケイ、エゾキンバイ、初めてのメアカンキンバイ、それに1本だけエゾカンゾウを見る。頂上からの眺めはゼロであるが、オホーツク海岸、羅臼岳、知床半島、それに国後島を想像する。頭を回すと阿寒の山並みも見えるはず。
下りは若干時間はかかるが尾根道を歩く。それだけのことはあった。オオバナノエンレイソウがさらに一段とあでやかに咲き、サンカヨウ、ナナカマド、エゾイソツツジ、ガンコウランなどに出合う。エゾイソツツジは鼻を近づけるとかなりの芳香。竜神の池に立ち寄ると行者ニンニク採りの夫婦に出会い、花の名前を教えてもらう。熊見峠からしばらく行った後は真下の沢にぐんぐん下がり、出発点に戻る。小屋の人がちらりと時計を見て、「予定通りですね」と声をかけてきた。しばらく話をきかせてもらってから礼を言って別れる。
翌日雌阿寒岳を予定していたが、頼んでおいたユースホステルから噴火のため登山はできないと教えてきてくれたので、出発直前に、屈斜路の和琴温泉に変更する。そのお蔭で斜里からの時間に余裕ができ、摩周湖の霧を体験し(やはり大したものだった)、硫黄山でイゾツツジの群落を眺め、池の湯温泉につかってから三香温泉に行くことができた。池の湯温泉は無料なので標識もなく何度も行き来してやっと見つけたがそれだけの値打ちがあった。藻が発生しやすい泉質で緑色をしている。湯船に入ったとたん藻に覆われた岩に滑って突き指する。あとで二組の若い夫婦が入ってきたが、広い闊達な感じなのでお互いに意識することもない。暗くなって入った三香温泉の湯もよかった。
オオバナノエンレイソウ |
羽衣の滝 |
七重の滝 |
馬の背 |
エゾイソツツジ |
硫黄山 |
硫黄山のエゾイソツツジ |
屈斜路湖 池の湯 |