1962. 03. 20-22 乗鞍岳
八方尾根スキーの友人達とわかれて乗鞍に向かう。
同行:単独
コースタイム
3/20 鈴蘭小屋へ。
3/21 鈴蘭より位ケ原山荘まで雨の中を登る。
2日目は雨の中を位ヶ原まで登ったが、あまりに悪そうなので帰ろうとも考えた。しかし、小屋の人に引き留められる。
3/22 位ヶ原山荘、乗鞍岳(3026)、位ヶ原山荘、鈴蘭
3日目は快晴。人が出ないうちにと早目に出発したが、道を取り違えたか、尾根道になり、風がきつい上にスキーのエッジが立たずに苦労した。登るにつれて槍・穂高が徐々に見え始め、さらに進むと、それに加えて御岳、中央アルプスが。頂上小屋でスキーをおいて、アイゼンとピッケルになると急に楽になる。もっと早くスキーを脱げばよかったのだが、そのようなことをする場所も気持ちの余裕もなかった。
槍・穂高がやはり圧巻である。こんな季節の単独行は初めてで、気分が著しく高揚する。頂上の風は強く、ゆっくり周りを見回すことさえできないくらいだったが、なんとか写真を何枚か撮る。涙が出て止まらない(感激の涙ではなく)。誰も周りにいないのが勿体ない。エビのシッポが珍しかった。頂上小屋からのスキーの下りは怖かった。技術がないので斜滑降、キックターンの繰り返しで下るのだが、ガチガチで抵抗がなく、いくらターンをしても一向に高度が下がっていかない。こんなに硬い雪では手に負えない。他の人は小屋の周辺で滑っていた。その日のうちに下山。最終のバスの時刻に危なくなったので、最後はスキーを脱いで走った。それくらい下手なスキーでよく行ったものだ。
シラカバ |
肩の小屋から頂上を |
エビのしっぽ |
穂高連峰 |
頂上で |
頂上から肩の小屋と コロナ観測所(富士見岳) |
中央アルプス方面 |
頂上から御嶽山 |