2025. 10. 02 梶山
酷暑の夏が何とか終わり、先週に深山で問題なく軽ハイキングを再開できたので、ピークハントも1500峰まであと一つとなった。できれば乗鞍に残っているいくつかの未踏峰に登りたかったが、女房殿が長い旅行にあまり乗り気でないので、一人で行くのは気が引けてあきらめた。車を使わずに行くことのできる山がほとんど残っていない。比良の南端の霊仙山、河内長野の三国山・宿山なども考えたが、コースタイムで歩けなくなっているためもあり、バスの便がかなり厳しい。八瀬大原近辺で残っていた梶山に出かけた。
同行: 単独
コースタイム:
0938 大原BS、0949 三千院参道、1001 来迎院、1011 音無滝、1053 二の滝近くの二股、1138 三の滝、1144-1210 昼食、1249 大尾山(梶山)の肩、1253-1305 梶山
681b、1348 四ツ辻、1403 小野山670b、1438-43 仰木峠、1454 野村別れ分岐、1542-51 戸寺BS
当初は、数十年ぶりかの三千院を再訪してから登る予定にしていたが、最近の鈍足ぶりが気がかりになり諦めた。それが正解だった。観光客と一緒に歩きはじめたが、ヒガンバナが咲き乱れる所から入ると大原の里が見渡せる展望台があるというので、立ち寄ってみた。左から瓢箪崩山、金毘羅山、翠黛山と懐かしい山群が望めた。大原の里とは高度差がほとんどないので、見渡せるというほどではなかった。すぐに参道にもどり、本場のしば漬けを土産に買い、三千院の幅広い階段の前を通り過ぎる。来迎院も立ち寄る値打ちがありそうだったが、同じ理由でパス。
![]() 瓢箪崩山、金毘羅山、翠黛山と大原の里 |
![]() 三千院 |
![]() シュウカイドウの花 |
![]() 来迎院 |
音無滝はまあまあの滝。その後、荒れた谷を遡って行く。滑滝のような風景や小さな滝があらわれ、久しぶりの沢歩きを楽しむ。トリカブトのような紫色の花が一輪だけあった。沢が二股になった所が二の滝と言うらしいが、右俣を覗いても左俣を覗いても滝らしいものは見つからない。三千院⇔大尾山という標識の所から登って行き、沢から離れ行くが、地形図の破線路に入って行くのではなく、沢に沿った高巻き道を辿っているのだった。しばらくして右下に滝が見えたが、それが二の滝だったのかもしれない。沢に戻りしばらくすると噂の倒木群があらわれる。倒れている杉の大木を越えて行くが、やがてかなり立派なバリケードが出てきた。右岸にも左岸にも逃げることができないので突入するだけ。大した距離でないのに抜けるのに10分ほどもかかった。クリンソウの葉がいくつもあり、春には楽しめるのだろうと思ったが、その代わり蛭に悩まさせるとしたら、やはり花はなくても構わない。そろそろ三の滝かと考えていたら、アルミ製のハシゴが目についた。ルートを外していないので安心して登って行く。鎖場を辿って行くと左下に三の滝が見えた。名勝三の滝という立派な木の札が地面に横たわっていた。それがなければ、名のある滝とは気が付かずに通り過ぎたかもしれない細い流れだった。滝が細くても、沢の水量が多くて歩くのに苦労するよりはよい。すぐあとで、京都大原里づくり協会の立て札のある所で昼食休憩とする。きれいな水があるし、雲行きもやや怪しくなってきたので、雨などが降らないうちにと考えた。休んだのは正解で、思いもかけず、スマホの電池が切れかけていた。最近よく事故を起こしているモバイルバッテリーで充電しておく。国産品は大丈夫らしい。
![]() 音無滝 |
![]() 二の滝近辺の三差路 |
![]() 高巻き道から滝が見える |
![]() 杉林の倒木 |
![]() 両岸に逃げられない難所 |
![]() クリンソウの葉 |
![]() アルミ製の梯子 |
![]() 名勝三の滝 |
沢の合流点を左に進み、尾根に上る所を注意する必要があるとの記事があったが、少し上に赤リボンがあったので、問題なく見つけられた。そのあとはかなりの急登が続き、少し緩むと大尾山(梶山のこと)の肩に着く。梶山の山頂はすぐだった。趣のないピークだったが、1500峰目の頂上なので嬉しかった。記念に山頂名を入れて自撮りの写真を撮ったが,
梶山から小野山までは、左手にときどき現われる林道を見ながら進み、そのうち山道が林道に吸収されてしまったのか、林道を歩くことになる。小野山の手前で四辻になっている所を注意して右手の細い山道に入って行く。小野山から仰木峠までの間で、この日随一の琵琶湖方面の展望があった。左手に琵琶湖大橋、右手は比叡山の一画だろうか。琵琶湖の先の低山を同定するのは少し難しい。仰木峠まで下りて、右折し大原に下る。以前に比叡山から横高山、水井山を経てこの峠まで来て、野村別れの方へ下ったが、今回は戸寺に向かう。戸寺からのバスに間に合わせるため少し急いで下りるが、仰木峠=戸寺間のコースタイム55分に対して59分で歩けたのでまあまあだった。しかし、音無滝から梶山までの沢歩きの部分は、とくに苦労したという印象はないのに、コースタイム65分に対してなんと135分と2倍以上の時間を使っていた。三千院をパスしたのは大正解だった。戸寺から乗ったバスは大原からの観光客で満員だったが、30才位の外人男性が席を譲ってくれた。
![]() 大尾山の肩 |
![]() 梶山頂上 |
![]() 林道から山道への取付き |
![]() 小野山山頂 |
![]() 琵琶湖方面の展望 |
![]() 初めて見るササクレヒトヨタケ |
![]() 仰木峠 |
![]() 戸寺集落のコスモスと翠黛山 |