2023. 11. 02 俎石山・大福山・懺法ヶ嶽・雲山峰・四の谷山
和泉山脈の東端には和泉葛城山、三国などがあるが、今回は西端に位置する5山を歩く。
同行: 単独
コースタイム:
0850 柿の木台7丁目BS、0919 登山道入口、0926 溜池、0945 第一休憩所、0958 展望台、1010 ハンガーコース分岐、1017 鳥取池分岐、1031 北展望台、1035-40 俎石山(そせきざん、420㍍)、1058-1105 大福山(427㍍)、1107 名奈火力二線29、1125 懺法ヶ嶽(せんぽうがだけ、381㍍)、1138-41 井関峠、1218-45 紀ノ川の展望地、1307 雲山峰(うんざんぼう、490㍍)、1329 名奈火力二線36、1429-36 P353㍍分岐、1451 四の谷山(しのたにやま、363㍍)、1510 第一パノラマ、1549-56 山中渓(やまなかだに)駅
南海電車の箱作(はこつくり)駅を降りて桃の木台へのバスを探す。発車まで7分あるので楽観していたが、駅にはバス停の案内がないので、ウロウロする。居合わせた老女に聞き、やっと道の向かい側にバスが停まっているのが分かった。かなり無理して道を横断し、バスの所まで行くとまさに発車しそうなタイミングだった。乗客は一人だけだったが、循環バスなので途中から箱作駅に行く人がパラパラと乗り込んできたのがいつもと違う。団地のはずれのバス停で降りて、公園のようになっている広場を登って行くと、老人ホームのような施設や病院がある一角に出る。そこを大回りして登って行く。シェルターのようなドームがいくつも並んでいた。初めて見るものだったが、グランピング施設といってテントの代わりに使うものらしい。
桃の木台南公園 |
桃の木台団地を |
グランピング設備 |
桃の木台、箱作方面 |
バス停から30分歩いたところで登山道に入って行く案内板があった。溜池の横を通り過ぎ、沢ぞいの道を登って行く。かなりの勾配なので、沢の中を歩くとすれば、倒木などもあり、かなり大変だろうが、登山道は問題ない。丸太を横に並べて階段は、歩きにくいことが多いが、ここの階段はうまく作られているので好ましい。やっと緩やかになるとT字路の小広場に着く。第一休憩所と書かれた札が架かっていた。左手にも地形図の破線路が左手にも延びているが、私有地につき入山禁止とあった。
第一休憩所から右手に進む。上り下りの少ない道が続く。倒木は皆無、蜘蛛の巣もない、猪名川の山で悩まされたシダの葉もあるにはあるが、道を覆うほどではない。鳥取池への分岐のあと、桃の木台団地の先に紀淡海峡が望まれるところがあった。そのあともいくつか分岐点があるが、丁寧な道標があるので、間違うことはない。北展望台というビューポイントがあるので立ち寄ったが、大したことはなかった。すぐに俎石山の頂上。ここに来るまでに、若者1人、高齢女性の3人組、高齢の男女ペアに出会った。週日というのに、人気のコースなのだろう、いつものハイキングと様子が違う。
登山道入口 |
溜池 |
沢の左岸につけられた階段道 |
第1休憩所 |
少しずつ海が大きくなる |
俎石山山頂 |
中途半端な時間だったので、大福を一つ口に入れただけで俎石山を出る。センブリの花が目に入った。大福山との間のコルにつくまでの稜線は両側がかなり深く切れ込んでいるナイフリッジ。大福山は、役小角が法華経八巻二十八品を埋納した葛城二十八宿経塚の一つらしい。妙経譬喩品第三之地との石柱が立っていたが、横の祠の中の像は弁天様で、いつもの行者さんの姿ではなかった。西の方を展望できるように切り開かれていたが、あいにく透明度が低く、飯盛山が見える程度。そのうしろに淡路島の山並みが広がっているはずなのに惜しいことだった。
下りはじめるとすぐに名奈火力二線29の送電鉄塔がある。今は廃止された岬町の多奈川第二火力発電所からの送電線らしい。懺法ヶ嶽は西峰と東峰があるようで、縦走路にしっかりした標柱を見たが、肝心の山頂にはなにもなかった。地形図のP381㍍の所に籤法ヶ岳と読み取れるかすれた字の書かれた木の柱が立っていたが、それはしばらく前まで間違ってつけられていた名前で、現在は懺法ヶ嶽東峰で意見が統一されているらしい。P381㍍に着く少し前にちょっとしたピークを越えているが、それが西峰だったのろう。しかし、山名標識はそこにもなかったような気がする。そのあと、西谷池・六十谷方面への分岐が出てくるが、危険なため通行禁止とあった。井関峠に着く。ちょっとした広場になっており、軽トラックが停まっていた。東屋もあるので昼食かなと思いながら、トラックの男性と話をしていると、ここよりちょっと先の青少年の森展望広場の方が断然よいと勧めてくれたので、もう少し頑張ることにした。
大福山山頂 |
名奈火力二線29 |
懺法ヶ嶽東峰(文字は籤法と読める) |
井関峠 |
ちょっと先ではなく、30分以上かかった。広場に近づき、巻き道が目に入ったが最短距離を直登する。結構の傾斜でロープを両手で摑んで登る。雲山峰への分岐のあとすぐに広場に出る。和歌山市を見下ろす絶好の展望所だが、やはり霞んでおり、和歌山市の紀ノ川大堰や何本かの橋が見下ろせるものの遠望はきかない。かすかに見えている遠くの山は有田市の長峰山脈あたりか。四国が見えてもよいはずだが、とても望めない。ここでも5人ほどの人と出会う。おしゃべりしながら食事をする。和歌山の人に人気がある所らしい。
雲山峰まではすぐだった。ここにも、大福山と同じ葛城二十八宿経塚の第3経塚という標柱が立っていた。どちらが本物か分かっていないのだろう。小さな祠と三角点があった。そのあと、鳥取池への分岐、名奈火力二線36鉄塔、いくつかの小ピークを越え、四の谷山に向かう。ちょっとした展望、コウヤボウキの花、ソヨゴの実などがあった程度で1時間半以上歩くのは長かった。四の谷山は少し寄り道になるが、一応山頂を踏んでおく。
分岐に戻り、ほとんど平坦な道で第1パノラマという展望台まで進む。阪南市、泉南市の町並みの向こうにかすかに関西空港、りんくうゲートタワービルが見えているが、本当は見えるはずの淡路島、六甲山などはガスの中だった。それでも、この日一番の景観だった。あとは下り一方の道で山中渓駅を目指す。駅の南側にはほとんど人家もない。名前にふさわしい山の中の駅で乗り降りする人は自分ひとりだった。乗ったJRの電車は、日根野までは各駅停車だが、それ以降は紀州路快速になったので驚いた。往路は、西宮、西九条、新今宮、尾崎、箱作と5回も乗り換えたが、復路は大阪の1回だけ。
青少年の森展望広場から和歌山市方面 |
雲山峰山頂の祠 |
四の谷山の山名プレート |
第一パノラマから関空方面(ズームで) |