2023. 05. 04 太郎坊山、箕作山、小脇山、竜石山
この2年ほどの間、湖南の低山をかなりの頻度で訪れた。この日の箕作山でほぼ終わりになるかと思ったが、山の上からあちこちを見ていると、まだまだ知らない山があることが分かり、なかなか終わりにはならないことを実感した。
同行: 単独
コースタイム:
0957 太郎坊宮前駅、1019 参集殿、1022-26 絵馬殿、1032 願かけ道、1040 本殿、1041 夫婦岩、1045 竜神舎御霊水、1106 赤神山分岐、1115-20 赤神山(太郎坊山、357b)、1144-1218 箕作山(372b)、1242-50 小脇山(373b)、1301 岩戸山、1308 十三仏、1328-31 休憩舎、1356 登山口、1410 新北陸幹線482号、1452 安土図書館、1500 東海幹線261号、1505 墓場、1525 竜石山(150b)、1540 墓場、1559 東海幹線260号、1610-20 安土駅
近江鉄道が平田付近まで来ると太郎坊山が見えてくる。鈴鹿の奥座敷に行っていた頃、八日市から永源寺、杠葉尾へと何度も通った折に、気になっていた山だが、やっと足を踏み入れることとなった。駅を下りると鳥居の先にピラミッド状の岩山が聳え、中腹に存在感のある赤い伽藍が見える。近づくにつれて大きい岩の肌が迫ってくる。神社の境内に入ると、GWの最中でもあるので、大勢の人でにぎわっている。下から見ても分かるように、色々な建物が急な斜面に並んでいるので、それを縫うように石段で登って行く。ざっと勘定して見たが、800段以上あったのではないか。赤い大きな建物は参集殿という社務所だった。横目で見ただけで通り過ぎる。絵馬殿からは綿向山、布施山、飯道山な最近歩いた山々と再会する。願かけ殿までの間にも数多くの石仏が並んでいる。願かけ道に役行者像があるというので、久しぶりに対面に行く。この道からも雪野山、船岡山、鏡山のような山々の展望が得られ嬉しかった。さらに登ると本殿が一段と高い所にあった。他の建物に比べてこじんまりとしたもので、意外だった。湖東流紋岩でできた夫婦岩の狭い隙間を通り抜けて、箕作山への登山道が始まる竜神舎に着く。
太郎坊宮を抱えた赤神山 |
太郎坊宮の参集殿 |
絵馬殿から布施山、飯道山 |
願掛け道から雪野山、三上山 |
役行者 |
太郎坊宮の本殿 |
夫婦岩 |
竜神舎の御霊水が箕作山の登山口 |
入ってすぐの所で少しウロウロするが、正しい登山道になると全く問題のない歩きやすい道となる。赤神山(ここでは太郎坊山という名前は使われていない)への分岐の標識で左折して頂上に向かう。頂上につくと家族連れがにぎやかに昼食の最中だった。予想しなかったのだが、ここからの展望はそれまでのものと違って遮ることのない大展望だった。左端の鈴鹿の山、右端の比良の山は木に遮られて完全ではなかったが、その間は全く邪魔者がなかった。先週の布見ヶ岳の近くの公園の展望台からのものは360°の視界が広がっていたので、それに比べると210°程度とやや狭かったが、それでも同定できた山の数は30を越えていた。間違いもあるかもしれないが、「展望」のページに詳細な同定を載せておく。
昼食には少し早かったので、箕作山まではそれほど時間がかからないだろうと考えて、そこまで我慢することにしたが、やはりこれまでと違ってほとんど登りもなく20分ほどで到着したので、正解だった。初めて北側が眺められたが、繖山がしっかりと見えた以外は霞んでいた。南側の景色を見ながら昼食とした。太郎坊山からのものが素晴らしかったので、もうそれほど熱心に見ることはなかった。食後、西側への縦走路に向かう。次の小脇山は三角点もあり、箕作山より1b高いのに地形図には山名が書かれていない。ここからも北側が少し見え、南側もやや視界は狭いものの同様の景色が広がっていた。東側の赤神山の先に、鈴鹿の静ヶ岳、竜ヶ岳辺りがしっかりと見えていた。赤神山からは木に遮られてはっきりしなかった部分だ。次の岩戸山の頂上には、大阪=野洲=岩戸山=佐和山を結んで米の相場を伝える旗振り場があった跡が残っている。阪神間にも同様の場所があちこちにある。そのすぐ下が、十三仏のある寺院だった。聖徳太子が爪で13の菩薩と如来の像を刻んだという伝説があるらしく、地元のひとに大切にされている。そこからの下りも800段程度の石段となっており、歩きにくいが、四国八十八箇所霊場を模した石仏が並んでいて、退屈はしない。出口近くで、大小さまざまな筍が生えている竹林があり、とくの保護されているようでもないので、ひとつ持って帰ろうとしたが、道具なしでは簡単ではなく諦めた。
赤神山からの大展望の一部 |
箕作山山頂 |
箕作山から繖山 |
小脇山山頂 |
小脇山から赤神山の先に鈴鹿山脈 |
岩戸山の旗振り場(矢印が野洲を示している) |
十三仏 |
石段の脇に四国霊場の石仏 |
ここから船岡山に立ち寄って、市辺駅から帰る人が多いが、船岡山は行ったことがあるので、前に登り損ねた竜石山から安土駅に行く。県道208号に出て北に進む。進むにつれ、目的とする竜石山の3峰がだんだんと大きくなってくる。舗装された県道は、夏のような暑さだったが、歩道がしっかり整備されているので助かった。以前に、繖山の帰りに立ち寄ったときは、北側からこの県道を歩いてきて、竜石山に向かったので、気が付かなかったが、竜石山に向う三差路のすぐ近くに安土町総合支所、安土図書館などがあった。前に経験していたので、すぐ近くの踏み跡には立ち寄らず、遠回りして送電鉄塔の近くの橋を渡って山道に入る。よい道が墓場まで続いているが、そのあとは全く手掛かりがないのは前回と同じ。以前のように北側の道なき斜面を登って行くと、少し傾斜が緩み尾根のような所に出る。前回はこの辺りで薄暗くなり、スマホの電池切れもあって諦めたが、今回はYAMAPが動いていたし、まだ明るいので左手の高みを目指していく。頂上らしきところに出た。赤リボンが一つぶら下がっていたが、山名表示板はない。またYAMAPの軌跡が途絶えていたので、自信が持てなかったが、しばらく試しているうちに再起動した。やはり頂上だった。同じ所を下りずにやや踏み跡らしきものがみられる右手の尾根を下って行く。墓場を目指したかったので、途中で左に方向を変えるとピッタリと墓場に下り立った。帰る途中で、捨てられていた大きなタケノコがあったので、皮をむくのに手間取ったが、土産になればと思って、ザックに入れた。
新北陸線482号と岩戸山を振り返る |
竜石山 |
竜石山中腹の墓場 |
竜石山頂上 |