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2019. 05. 02  一王山 



この山に行こうと思ったのには訳がある。正月に、昭文社が出している「山と高原地図 六甲・摩耶」を眺めていて、掲載されている84座の山のうち、まだ登っていない山が13に過ぎないことに気が付いた。全部を踏破しようと思い立ち、3月に登り終えた。ところがFSの知人から、この地図の2019年版が発売されたと聞いた。気になったので、本屋で立ち読みして、新しい山名が追加されているかどうか調べてみた。完ぺきではないかもしれないが、水無山(高尾山と鬼ヶ島の中間にある山)とこの一王山が追加され、丹生山系の多くの山が削除されていた。水無山は終わっているが、一王山は初めて聞く山名だ。神戸大学のすぐ近くの市街地にあるが、毎日登山で有名なので掲載されたのだろう。地理院地図にも、どの山名事典にも記載されていないし、正確な標高も分からないが、登っておいた。この程度なら女房殿も歩けるだろうとS氏も誘って一緒に行く。


同行Y、S氏

コースタイム

1005 高羽BS、1016 十善寺山門、1025 一王山登山会館横の登山口、1034 小公園、1042 最高点、1057 十善寺境内、1110 高羽BS

六甲駅の上の高羽BSで下車して、S氏と合流して歩き始める。鶴甲団地を経てケーブル駅に向かう道と別れる所には、臨済宗永源寺派一王山十善寺という大きな看板とともに、時代を経た石碑も立っていた。すぐに濃い緑に囲まれた山門に続く階段が目に入る。山門には2体の仁王像があり、寺の縁起によると、11世紀に創建という歴史があり、かつては73の僧房と7堂伽藍の壮大な規模のものが油コブシの辺りにあったという。何度もの戦火のためすべて焼き払われ、現在のものは元禄以後のものという説明があった。本堂にお参りしたのち、一王山を目指す。モミジ茶屋の人に「一王山はどこから登ればよいのですか」と聞くと、「ここが一王山」と答が返ってきた。寺の堂宇があるところはほぼ120bなので、背山の高い所が頂上とは考えておられないようだ。ネットで調べた神戸ヒヨコ登山会一王山支部のHPにも、一王山は標高120bとある。ともかく一王山登山会館横の狭いところを通り、山道に入っていく。四国八十八ヶ所のミニ霊場といういくつもの祠が並んでおり、なかなかよい雰囲気の道だ。やがて見晴らしのよい小さな公園のような所に出る。ここが毎日登山の終点かとも思ったが、高い所が後方にある。道はないが、崖のようなところをS氏と二人でよじ登る。するとちゃんとした道に出た。登るときはその道を見逃していたらしい。しばらくウロウロして最高点と思われる所をYAMAPに記録しておく。140bを少し超えた程度の標高だろう。なんの印もないのは、十善寺の所が一王山と考えておられるためと考えれば、当然かと引き返す。先ほどの崖を下りるのは危険なので、山道を歩くと、すぐに女房殿が待っている小公園に出た。周回路があると聞いていたので、寺を回り込むようにして下りていくと、立派な竹が生えている斜面のそばを通り、石宝塔の所から境内に戻る。皆さんが褒めておられるように、町中にあるにしては、好感のもてる寺だった、サクラやモミジの頃、あるいはタケノコの季節はもっとよいだろう。今日は誰にも合わなかったが、ラジオ体操や輪投げでにぎやかなときに来るのもよさそうだ。




高羽歩道橋から油コブシ
左下に一王山



 


十善寺山門


 


十善寺境内(右が本堂)



最高地点付近




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