2016. 12. 20 天望山・一ヶ谷尾根・真水谷西尾根
先週にアイスロードを下りてきたとき気になった天望山を目指す。天望山だけでなく、一ヶ谷尾根でケーブル上駅まで登り、帰りは真水谷西尾根でという計画にした。
同行: 単独
コースタイム
1003 六甲ケーブル下駅、1010 登山道へ、1018-20 第一鉄塔、1030-33 第二鉄塔、1044 第三鉄塔、1048 第四鉄塔、1049 天望山(482)、1050 配水場への分岐、1057-1101 コル、1114 ピークでやや左に、1135 アイスロード分岐、1158-1206 展望台寄り道、1219 DW、1223-1310 天覧カフェ、1318-32 堡塁岩寄り道、1337 真水谷西尾根入口、1348 実相庵、1355 Viaggio、1427-35 行き過ぎて休憩、1500 真水谷に、1507-12 真水谷第2堰堤上、1521 西尾根、1522 アイスロード、1528 真水谷第四砂防ダム(前ヶ谷谷と合流後も真水谷か?)、1532 一ヶ谷尾根分岐(山上駅へと)、1542 表六甲DW、
1556 六甲ケーブル下駅、1628 阪急六甲駅
ウェブサイトにもあまり出てこないルートだが、数少ない資料を参考にして、ケーブル下駅から歩き始める。有料道路を少し歩いてフェンスの隙間から登山道に入っていく。火の用心のプレートが指し示す方へ登るが、なかなかの傾斜の岩登りで、両手を使いながら高度を上げていく。念のためポールを1本だけ持って来たが、早くももう1本欲しくなり、適当な枝を調達した。最初の鉄塔(篠原線)に着くとあとはなだらかな尾根道となる。予想よりはるかにしっかりとした道が付いており、迷うことは全くない。第二鉄塔(神戸東線)の所でかなりの展望が広がる。神戸大学の二つのグラウンドがまず目につき、グリーンヒルズ六甲の一群、JR六甲道駅近辺の高層ビルなどが判別できる。六甲アイランドやポートアイランドなども見えることは見えるがかなり霞んでいる。その後、第三(神戸港線)と第四(六甲線)の鉄塔、天望山、配水場への分岐が立て続けに出てくる。分岐を過ぎ、コルまで下りたところで一息入れ、リンゴをかじる。天望山の頂上で、一休みしようと考えていたのに、あまりにもあっけなかったので通り過ぎてしまった。
有料道路を歩きケーブル駅を見下ろす |
第一鉄塔 |
第2鉄塔からの眺望 |
天望山頂上 |
そのあと少し道が不明瞭になってくる。尾根を外さないようにして、登っていく。天望山からアイスロードへの分岐まで、休憩を除いて40分ほどかかった。ウェブサイトには25分とあったので、歩行速度の著しい低下を改めて認識させられた。すでに高妻山のときに著しい退化を自覚していたが。
笹やぶが続く |
展望台からの見晴らし |
この日は天覧カフェで昼食をとるつもりで、弁当を持たずにやってきた。天覧台に行って、まずは展望を楽しむ。大阪市街はほとんど駄目だが、生駒、金剛は辛うじて判別できた。西側が少し分からない。摩耶山の左に多分鉢伏山と旗振山が見え、その左に淡路島の妙見山。その右に見えたとりとめのない山並みは津名丘陵だろう。四国の剣山もほとんど同じ方向だが、まず見えていないだろう。カレーライスとコーヒーの昼食をとる。値段の割に満足のいく食事だった。
真水谷の記録を読んでいるときに堡塁岩の存在を初めて知った。ちょっとだけでも覗いておこうと、ケーブル駅から下山道へ行くサンライズドライブウェイの途中で、地べたに置いてあった「堡塁」というプレートの所から左手に下りて行く。廃屋があり、橋を渡ったあと急な階段道を登る。右手にチェーンが上まで続いている。やがて日本コルマーの建物を右手にやり過ごすと、堡塁岩の上に出た。中央稜の上なのだろうか。花崗岩というが荒地山の岩より黒ずんで見える。下を見下ろせないほどの高度感がある。東側の岩稜を少し垣間見ることができた。アプローチの道を下れば岩壁の下から上を見上げることができるのだろうが、その道もかなり急峻で、麻ひもがほしくなるような感じ。それはともかく、ズルズルの道を登り返すのが大変そうなのでやめておく。
天覧台からの神戸方面の展望(詳細な同定は「展望」をクリックしてください) |
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天覧台からの展望(ズーム)。 左奥に淡路島の妙見山。その右に津名丘陵。 その手前は須磨三山の鉢伏山と旗振山。 右端は摩耶山。 |
堡塁岩から隣の岩壁を望む。 |
真水谷西尾根の入口はすぐだった。実松庵、Viaggioなどの名前を書いた案内板の横の急坂を下りて行く。実松庵とViaggioの間で堡塁岩が見えるというので楽しみにしていたが、後方に見えたのだろうか、気が付かずに通り過ぎたのは残念だった。Viaggioというのは最近活動をやめたらしいが、音楽や酒の好きな仲間が集まって楽しい時間を過ごす場所だったとのことだ。車道はそこまでで、そのあとは目を皿のようにして歩く道を見つけないといけない。一旦、見つかると比較的簡単に辿れるが、いくつかある廃屋に着くと、そのあとがやはり難しい。最後の廃屋では、どこに進めばよいかがとくに難しかった。少し高い石垣を降りないといけないようだが、その後の道が見えない。ウロウロしていると、石垣に消えかかった赤ペンキが見えた。そこから降りるらしいことが分かり、なんとかずり落ちた。ササが生い茂る中を、尾根道らしいところを探りながら進むが、南西から南に方向が変わるところで、直進してしまう。GPSですぐに間違いが分かったので、たいしたロスもなく、元の尾根に復帰した。最後に真水谷に下りる所でも、尾根を左手に外してしまい、沢に出てしまった。沢を下ると高い堰堤にぶつかることは分かっていたが、かなり急な所を下りてきたので、今更登り返す気にならず、沢を下って行く。はたして真水谷第二堰堤が待ち構えていた。どう見ても乗り越えるのは右岸側なので、ここまで重宝してきた現地調達の杖を捨てて、急な崖をよじ登る。それほど危険なこともなかった。安全な所に着くと、よい道が通っていた。これが真水谷西尾根の正しい末端なのだ。すぐに先週歩いたアイスロードに出る。
そのあとで、左から流れてきた小さな沢を渡ったあと大きな堰堤が本流にあった。真水谷第四砂防ダムと書いてある。先週もこれを見て不思議に思ったが、前ヶ辻谷と真水谷が合流したあとの沢は真水谷なのだ。前ヶ辻谷の源流は六甲山ホテルの近辺、真水谷の源流は堡塁岩の上のドライブウェイのさらに少し先のようなので、こちらの方が長いのかもしれない。一ヶ谷尾根への分岐(ケーブル上駅との表示)、六甲有料道路の下のトンネル、小さな橋を渡ると表六甲ドライブウェイに着く。先週と同様、旧道を下りて行く。右手に見える滝は弁天滝ということを初めて知った。水量が多いと2本の流れがあり、それらが合流して下段の滝となるらしい。ケーブル下駅からは、先週歩いたバス道の東側を歩く。神戸大学のすぐそばを通り、途中からはバスも走る道となるが、全体として静かで好ましい。先週と同様、この日も上り下りとも誰にも会わなかった。天候のためではなく、コースのためだろう。
実松庵 |
Viaggio |
廃屋の一つ |
下に真水谷が見えてきた |
真水谷第2堰堤 |
アイスロードの説明 |
真水谷第四砂防ダム |
神戸大学の近くから天望山を振り返る |