2014. 04. 15 松尾山・嵐山・山上ヶ峰
京都付近のどこに登ってもとりとめのない山容が見える嵐山が気になっていたので計画する。もっと直接的な理由は、京都までの安売り切符の期限が近づいたというもの。S氏、N氏を誘うが、S氏の都合はつかなかった。
同行: N氏
コースタイム
0932 松尾大社駅、0954 西芳寺(苔寺)、1004 ゲート(京都一周トレイル西山51)、1030 ベンチ、1056 嵐山駅への分岐(西山32)、1110-20 松尾山(277b)、1149-1224 嵐山(382b)、1240 烏ヶ岳(398b)、1324 山上ヶ峰への分岐、1334 山上ヶ峰(482b)、1346-56 分岐、1402 林道終点の広場、1430 桂川川岸、1435-1446 トロッコ保津峡駅、1458 トロッコ嵐山駅
N氏と西宮北口で合流して、桂駅で乗り換えて松尾大社駅まで行く。鳥居を横目で見ながら、西芳寺へ向かう。子供の頃に来た苔寺は非常に感激した覚えがあるが、N氏は逆で期待を裏切られた記憶が残っているとのこと。道の曲がり角に樹齢500年という立派な椋の木が立っている。西芳寺の門を通り過ぎて、左手に小川を、右手に竹林を見ながら進むとゲートが出てきて、そこに京都一周トレイル西山51という道標が立っている。鋭角に右後ろ方向へ山道がついているのに、直進しようとしてN氏に止められる。
そこから150bほどの登り道となる。傾斜がゆるむと、コバノミツバツツジが咲き誇っている。ベンチがあるところで、右側に眺望が開ける。桂川が見えているがその先はよく分からない。ひょっとしたら音羽山方面が見えているのかもしれない。
嵐山への分岐で、巻道と松尾山への道が分かれる。松尾山の頂上からはっきりと比叡が見え、その手前に双ヶ岡が、そして左奥に蓬莱山が霞んでいる。
コバノミツバツツジの奥に愛宕山
下っていくと愛宕山が見え始める。そして、コンクリートの道標がいくつもある所で、嵐山の城址へという案内に従って右の方へ登っていく。嵐山城趾という手製の札がかかっており、小さくペン書きで「城址はもっと奥の方です」という添え書きがある。すでに城址の一部に入っているというのは正しいのだろうし、最高地点はもっと奥というのも正しい。いずれにせよ、ここは南曲輪という眺望にすぐれた地点で、370+m程度の標高である。北山から比叡を見渡せる一番のスポットだった。城跡の姿を想像しようとしてもなかなかうまくいかないが、かなり広く、しかも両側は切れ落ちていて、なかなか優れた山城であることは分かる。やがて山頂に達する。昼食をとりながらゆっくりと過ごす。ヤエザクラの花びらが盛んに落ちてくる。アセビも多い。
南曲輪からの展望
(左端が沢山、奥に蓬莱山、広沢池、衣笠山、水井山、横高山、大比叡、双ヶ岡、手前に渡月橋)
嵐山頂上
正面に下りる道を紹介したレポートがあったが、北西へのよりしっかりした道をとる。やがて巻道に合流する。烏ヶ岳の手前にも巻道が分かれていたが、左手をとると頂上まではすぐだった。何もないがプレートだけは多かった。自己顕示欲の強い人が多いらしく、山名はなくても自分のグループの名前だけを残しているのはみっともない。
407bの地点だろうか、分岐に来たが、すっきりしないままに北西方向へと進む。この日の最高地点を目指すのに下って行ったりするで、腑に落ちないが、方向は北西から北に向かうので間違いなさそう。やがてちょっとした広場に山上ヶ峰頂上へという小さな目印があった。何もない所らしいが一応登っておく。途中に大きなタムシバの木が倒れており、花が一面についていた。昨年の台風で倒れたと思われるが、まだ根には土が付いていて、花をつけたのだろうか。すごい生命力だ。予想通り、頂上には何もなかったが、下り始めると、タムシバを前景に、愛宕山が真正面にきれいに見えたのがよかった。往復22分で分岐に戻り、少し休憩する。
そこを出るとすぐに林道終点の広場に着く。そこからもすっくと聳える愛宕山が正面に見え、振り向くと山上ヶ峰の丸い頂がある。あとは杉林の中を下るだけ。
愛宕山を背景にタムシバ |
林道終点から愛宕山 |
途中で道が左に折れたのでトロッコ駅の方へ向かうのだなと分かる。林道から川岸までは300bほどの下りなので結構の歩きごたえがあった。最後は線路に阻まれたが、溝をたどって向こう側に出ることができ、無事桂川と出会えた。実に気分のよい場所で、上流側も下流側も一幅の絵になっている。ただ、小倉山へ行くのに通るドライブウェイがかなり高い所を走っているのが見えて、オプションとして考えていたそのコースはかなりバリヤーが高くなってしまった。狭い土手をたどってトロッコ駅に向かう。駅の前に架かっている橋で左岸に渡り、JRの駅に行く予定だったが、橋は工事中のため通行止め。作業員が一人おられたので、これは困ると言っていると、「大丈夫通してあげる」と言ってくれた。念のためトロッコの時間を聞くと、すぐに来るとのこと。予約しないでも大丈夫というので、話の種に乗ることにする。駅も封鎖されていたが、カギを開けて通してくれた。トロッコに乗ると、車掌がどこから来たのかといぶかしげに聞いていた。川の景色はなかなかのものだった。天気がよく、保津峡の川の緑も美しいし、サクラもまだ残っていたから。トロッコ嵐山駅で下車して、亀山を経て渡月橋に向かう。いつも立ち寄る亀山家でビールを飲んでゆっくりとしゃべる。阪急が便利なN氏と別れ、残っていたJRの切符を使うためにJRで帰宅。阪急に比べて所要時間はやや少なかったが、電車賃はけた違いに高いものだった。
トロッコ保津峡駅から
嵐山渡月橋近くの茶店で