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2011. 2. 1
  思親山


長引いた風邪のせいで、1月はYHのハイキングだけで終わってしまった。仕事が品川であり、一泊し、翌日に軽めの日帰り登山をする。以前に本栖湖から思親山まで縦走する計画を立てたことがあるが、冬だったので無理と諦め、毛無山だけにしたことがある。ここで思親山に登ってしまうと、縦走するにしても天子ヶ岳までになりそうだ。


同行: 単独

  

コースタイ

930 内船駅、1002 富岡の三差路、1006 林道分岐を左へ、1037 水呑沢分岐点、1122-24 佐野峠、1200-45 思親山(1031)、1328 内船駅・井出駅分岐、1340 三石山林道、1417 水呑沢、1448 内船寺、1455-1515 うつぶな公園、1535 内船駅

東京を朝に出て、最も早い「ふじかわ号」でも、930に着くのが精一杯。ロッカーがなさそうなことは分かっていたが、天気も悪くなさそうなので、途中の道ばたにでも置いておけばよいと、ボストンバッグを手にぶら下げて出発。駅のまわりにはなにもない。しばらく登っていくと、犬の散歩をしていた婦人に出会う。20mも前からその柴犬が後ろ足で立って、こちらの方に愛想を振りまくので、その人と喋っていると、家に預かってあげるとの親切な言葉。庭先に置かせて貰って、身軽になり、富岡の集落へと足を進める。途中で西側の展望が開ける。篠井山が大きい。その右に下十枚山、十枚山から七面山への稜線が見事だ。これまで身延線から見上げていただけで、相互関係がつかめなかったが、初めて全貌が分かるようになった。





左から篠井山、下十枚山、十枚山



富岡の集落をすぎるとあとは延々と林道を歩くことになる。せめて地形図の実線の所くらいは地道であってほしいが、もうどうしようもない。これが佐野峠まで続く。結局この日歩いた道のうち、220分は林道で、山道は80分だけという異例の展開となった。

佐野峠に飛び出すと、正面の富士山が目に飛び込んでくる。六合目くらいまでしか雪に覆われていないが、なんと言っても美しい。その左に天子山塊が連なっている。左端は多分、熊森山の西のP1634で、その右奥に毛無山のなだらかな山稜が覗いているのだろう。峠からしばらくは、ハイカー泣かせの丸太階段が延々と続く。一体、誰が喜ぶというのだろう。後を振り返るとチラリと南アの真っ白の姿が見えたりし、頂上が楽しみになる。




佐野峠からの富士山



頂上にはちょうど12時に到着する。それまでほとんどなかった展望が一挙に広がる。誠に豪勢なものだ。当然、まず富士山に目が惹きつけられる。佐野峠に比べて、もっと下まで姿を見せている。時計回りに目を移すと、遠くに箱根が見え、すぐその右に愛鷹連峰が連なっている。伊豆の山々。その右の白鳥山、浜石岳、貫ヶ岳などはここからは見えない。篠井山、下十枚、十枚は見えるが、その右は隠れる。南アが興味津々のテーマを与えてくれる。樹間にチラリと見えるだけなので、頭を10cm動かすと、もう見えていたピークは見えなくなる。難しいが、何とかなった。荒川前岳がチラリと見えていたと思うが確証はない。悪沢岳、塩見岳(蝙蝠岳)、間ノ岳、北岳まで。そのあとまた隠れて、天子山塊が最後に並ぶ。それも完璧には見ることができない。結局、邪魔がなかったのは富士山だけ。そこだけ刈り込まれていたのだろうか。昼食をしながら、誰もいない山頂で45分も展望を楽しむ。





思親山頂上からの富士山(右に愛鷹連峰が続く)






愛鷹連峰(その左は箱根、右に伊豆半島)





頂上からの南ア(この位置からは悪沢岳と北岳が見えている



下り始めて相之山というのも分からないまま、林道の分岐に着く。その少し前に好展望が得られる地点があった。南アも頂上より繋がって見えたので遙かに立派に見えた。といってもやはり樹間からではあったが。それに南側の白鳥山、浜石岳、貫ヶ岳などがはっきりと分かった。ひょっとしたら静岡の高山(836)も見えていたかもしれない。また、長い林道歩きが始まる。大嶺平林道は未舗装だが、三石山林道以後は舗装道路。荷物を預かって貰った家に声をかけたが、お留守のようで、お礼を言う機会を逸して、駅に向かった。




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