2010. 09. 22 - 23 能郷白山
岐阜で仕事があったのを利用して、気になっていた能郷白山へ行く。残雪か花の季節に行きたかったし、天候が崩れるのは分かっていたのだが、このままだと機会を逃しそうなので、敢えて実行した。公共のバスは本数が少ない上、登山口までかなり歩く必要があるので、岐阜駅でレンタカーを借りた。
同行: 単独
2010. 09. 22 八谷近くのゲートからテント場まで |
コースタイム
1708 ゲート、1729 テント場
短縮登山道のある温見峠への157号線は、通行不可との表示があった。いつもこのように災害が続いて整備が追いつかないので、マニアの間では酷道157号線と人気があるらしい。その三叉路から3 kmほど能郷谷の方へ入った所に、ゲートがあった。多分八谷より先の所だったのだろう。入っていくと、普通乗用車ではなかなか走りづらいような個所がいくつもあったので、ゲートを閉めてあるのは正解かもしれない。
テントを張れそうな場所がいくつかある。結局20分ほどの所で歩くのをやめる。登山口はまだまだ先なので少しでも進んでおいた方がよいことは分かっているが、雲行きが怪しくなってきたので、降り出す前にテントを張ることの方が大切と思い、水もすぐそばで得られることから決めた。芝のような草地の上が、いかに心地よいテント場になるかを実感した。案の定30分ほどして雨が降り出した。色々な意味でこの場所の選択は正解だった。
2010. 09. 23 能郷白山 |
コースタイム
0525 テント場、0546 広い駐車場、0605-18 能郷白山遭難防止対策協議会の作った案内板のある登山口、0703-10 林道、0837-57 小さなピークで中食、1018-26 能郷白山、1232 林道、1303 登山口、1335-1405 テント場、1421-1440 ゲート
シュラフに入っても、雨の音や雷の音が聞こえ、稲妻も何度も光ったが、夜中は目を覚ますこともなく、朝を迎えた。またもやヘッドランプが切れてしまったので(今回は電球)、ローソクの灯りで朝食を作るのは大変だった。ようやく、ランプなしでも歩ける明るさになったので、5時半頃に出発する。ほとんどの荷物を置いて、軽い気分だ。足の調子が悪いので、チロルで買った安物のポールを2本持っていった。安いだけのことがあり、すぐさま1本が使えなくなった。いくら安くてもひどいものだ。
左岸へ渡る地点で、現在地が確認できた。すぐに広い駐車場に着く。ここが、皆さんの書いている駐車場なのだろう。そして、少し登ったところに登山口があった。能郷白山遭難防止対策協議会が建てた案内板がある。彼らがつけたと思われるポイントというのがよく分からない。距離で等分しているのでも、高さでもなく、時間でもない。それならそれで、もっとメリハリのある場所を選べばよいのに。すぐそばにピークがあったり、コルがあったりするのに、そこから少し外れたなんでもない道ばたに置かれている。
沢を渡り、いきなり急登が待っていたが、大して続かない。ポイント@を過ぎてから、林道と接するが、例によって全く使われている気配はない。登山口から2時間ちょっとのところで、道の真ん中にちょうど座るのによい石があったので、中食を摂る。前山の手前あたりだろう。そこからしばらくして、雨が本降りとなったので、コートをかぶる。それほど暑くはないので助かる。結局このあと、雨はほとんどやまなかった。
小刻みな上り下りを繰り返しながら、ポイントDを通り過ぎる。このあとは、それほどの時間もかからずに頂上の一角に出る。左手にある奥宮の社を識別できる程度の視界はある。右手が頂上だろうと見当をつけて、まずは右手に行く。すぐに頂上だが、雷の音が激しいので、長居する気になれない。ドドーンという火山のような音、ゴロゴロという定番の音、バリバリバリッーという機銃掃射のような音などのオンパレードだ。写真を撮っただけで、早々に下山する。左手にしっかりとした道があり、テープがぶら下がっていたので、奥宮への道だろうと早合点して足を進める。4分ほど下ってから、こんなに下るはずはないと引き返す。多分、温見峠への道だったのだろう。コンパスを車に忘れてきたので不便だ。頂上手前の三叉路を左に行くしか道はないらしい。100mばかりトラバースするだけの容易な道なので、立ち寄ることにする。しかし、少し行ったところで、一段と激しい機銃掃射の音が鳴り響き、一刻も早く高度を下げた方がよいと、離れた所から遙拝だけして、下山する。
頂上手前でイソクラ、右端に奥宮
12時ころになり、午後から天気は快方に向かうと言っていたのに、いつまでも雨がやまないなと空を見上げる。すると、南の方の空がやや雲が薄くなり始めていた。その後、下るにつれて、完全とはいかないが、南側の視界はかなりよくなる。しかし、能郷白山そのものは一度も見ることができなかった。
登山口まで降りると、雨はほぼ止んでいた。テント場に戻り、後かたづけするのも楽だった。少々のものを口に頬張り、近くの水を飲んだだけで、車に戻る。この日も誰にも会わなかった。できれば24時間以内に車を返却したいので、薄墨桜や根尾断層に立ち寄らずに岐阜を目指す。桜と残雪の時期に再訪したい。
この日見た花: ツリフネソウ、ツキミソウ、ミヤマセンキュウ、クサボタン、テンニンソウ、カメバヒキオコシ、オヤマリンドウ、アキノキリンソウ、トモエシオガマ、ミヤマシキミ、その他分からないのがいくつか。