2009. 12. 19 岡山の城めぐり
岡山の城址後を巡りたいという息子殿に付き合って、津山城址、備中松山城址、鬼の城跡に行った。いずれも、個性豊かなものばかりで満喫した。最初に行った津山城址は平山城なので、ハイキングとは言えないが、すばらしいものだった。城郭は明治維新の城とりこわしのため残っていないが、スケールの大きい石累が残っており、それだけで値打ちがある。明治政府もターリバーンのような愚行をしたのだ。あとの二つは小ハイキングなみの登りがあったのでここに記載しておく。塩垂山は泊まった湯郷温泉の裏にあったもので、朝食前の散歩として登った。
同行: 女房殿、息子殿
コースタイム:
624 湯郷温泉のホテル、630 湯神社、645 日時計、654 塩垂山(221)、710 湯神社、725 ホテル
暗いうちに革靴で出発。スタート地点が重要なので、宿の人によく聞いておく。神社の右手からというので、探したが分からない。墓地の中を通り抜け、道のない竹藪を登っていく。やがて前方に段になったような所が見えたので、よじ登ると登山道に飛び出した。その頃はもうかなり明るくなっていた。そのあとは革靴でも問題のない道。やがて日時計のある所にでて、頂上かと思ったが、まだ先に高い地点が望め、道も続いているので歩き続ける。よく手入れされた階段道をしばらく行くと、展望台が設けられていた。とくになにも標識はなかったが、ここが頂上だろうと勝手に考えて、下ることにする。登山道を素直に下ってくると、下から見て神社の左手に下り立った。宿の人の教え方が悪かったのだ。少し町をブラブラしてから宿に戻る。まだ2人は寝ていたが、朝食の時間なので起こし、こちらは露天風呂に暖まりに行く。前夜はこの年一番の冷え込みの夜だったので、寒すぎてとても外の風呂に行く気になれなかったが、この朝は歩いて身体が冷え切っていたので、大丈夫だった。狭いが竹に囲まれ、まあまあの雰囲気の露天風呂。
コースタイム:
1132 鞴峠、1156-1216 小松山(約430)、1232 鞴峠
備中松山城は、約350mの鞴峠まで車で登っていく。そこから山道を歩いて、小松山(約430m)に建てられたいわゆる備中松山城に達する。臥牛山(487)というのはその先になるが、そこまでは足を延ばさなかった。やや古びた雰囲気の城壁がなかなかよい。重要文化財になっている天守もかなり老朽化しており、何度も手が加えられているらしい。どうして修復したかなどの詳しい説明があり、興味をそそられた。下りは舗装道路を辿った。
備中松山城址の石垣
(3)鬼城山
コースタイム:
1350-1415 鬼城山ビジターセンター、1428 西門、1443 南門、1517 礎石建物群、1530 鬼城山(397)、1540 鬼城山ビジターセンター
ここは7世紀の古代山城で、このようなものを見たのははじめて。白村江の戦いに敗れた大和政権が各地に建てた要害の一つという。このような所に、朝鮮からの攻撃に備えて城を造るという発想が理解できない。城壁の長さが2.8 kmにおよぶ広大な土地に作られている。確かに攻めるのには難しい所ではある。色々な土木技術が見られるのも面白い。都江堰の小型版のよう。土塁の基礎には列石を並べ、木枠を組んで土を一層毎に突き固めて作る版築工法というもので作られており、非常に堅固なものとなっているという。敷石、水門、貯水池などにも工夫がされている。2/3周ほど歩いて一番高い所に登り、瀬戸内方面の展望を楽しみ、駐車場に戻る。そのあと、岡山空港でRを降ろし、芦屋まで戻ったのは、ちょうどよい時間だった。
鬼の城山 南門跡