2009. 11. 02 朝日岳
結婚式で浜松に行く。そのついでに、寸又峡から黒法師岳、房子山、蕎麦粒山、沢口山という山中3泊の縦走を計画した。人の歩かないところなので、念入りに文献調査をしておいたが、1ヶ月経つというのに、まだ越後三山の時の膝と足首の捻挫のあとが痛む。10/27に奈良を歩き、平地なのに時々痛みが走るので、とうとう黒法師岳を断念した。日帰りなら何とかなるだろうということで、寸又峡のホテルの予約を生かして、朝日岳を目指す。
同行: 単独
コースタイム
0640 寸又峡温泉駐車場、0700 猿並橋、0718 林道にある登山口、0823-30 NWからNEへの曲がり角、0903 合地ボツ、1033 栗山沢の頭、1048-1104 朝日岳(1827b)、1231 合地ボツ、1354-1404 休憩、1410 登山口、1438 駐車場
朝食が0700からというので、食べてからと考えていたが、6時前に目が覚めたので、部屋でおにぎりを食べて、出発する。散歩道になっている公園の紅葉はちょうど盛りの色合い。吊り橋を渡り、登山口のある林道を越え、合地ツボまでは登り一辺倒の道だ。小雨がぱらついたり、かすかに日が射したりと、落ち着かない天気だ。視界は全く効かない。雨具をザックの上から羽織るような感じで歩く。途中で、締め具がおかしくなっていたストックの先端部を落としたことに気がつく。下りでは是非とも2本欲しいと思っていたので、少しショックを受ける。しっかりした木の枝を先に差し込めばよいのではとひらめき、ちょうどよい太さと堅さの木切れを探しながら登る。尾根にでて方角が変わるところで、腰をおろし、調達しておいた木の先端をナイフで少し削って、ポールの中間部に差し込んでみるとピッタリと納まってくれた。そのまま下山するまで何の問題もなかった。先端部は登山口のすぐ上に落ちていたので、一応回収しておいたが、具合の悪いポールより木切れの方がよいかもしれない。
展望所とかヤシオツツジの群落との標識があるが、もちろんどちらも何も見えない。紅葉した葉が道に敷きつめられているが、木にはほとんど残っていない。10
cmほどもある大きな黒く変色したカエデの葉が落ちていた。先端が2裂しているものもある。見渡してもそのような樹は見あたらない。コメツガ、カラマツ、アセビなどが目につくだけだ。
次の目標点は、頂上のすぐ手前の栗山沢の頭だ。標識があるが、登りの尾根の途中にあり、とても頭という雰囲気ではない。複数の人のレポートにここを過ぎるとなだらかになるとあるので、ひょっとしたら違う所のことを言っているのかもしれない。少ししてから傾斜がゆるみ、山頂の一角に出たことがわかる。しばらく平らな分かりにくい地形をあるくと頂上に出る。地形は分かりにくいが、頻繁に目印があるので、迷うことはない。
朝日岳頂上
頂上から東の尾根へしっかりした道があるように見えたが、地形図に点線のある西方向にあるトレースは大変心細いものだ。中食をとり、15分ほど立ち止まっていたら、急激に冷え込んできた。今朝のテレビが全国的に低温になり、あちこちで雪が降ると言っていたのを思い出し、雨具を取りだして、歩き始める。手の指先がかじかんできた。
栗木沢の頭の標識を見過ごして、右足を気にしながら下っていくと、少しずつ明るくなってきた。登りの時は気がつかなかった紅葉した木がかなりある。黒法師岳方面も見え隠れではあるが、見え始める。盛んに写真を撮っておいたが、いずれも木の間からの途切れ途切れで、頂上もはっきりしないので同定することはできない。林道の手前のヤセ尾根にさしかかった辺りで、4時間近く歩いているのに気がつき、一息入れる。雨具のズボンを脱ぎ、スッキリする。そこから駐車場までは40分。散歩道からも少し朝日岳の方面も見えたが、頂上が見えていたのかどうかは分からない。
樹間から見る黒法師岳方面
宿に立ち寄ればもう一度温泉に入れてあげると親切に言って貰っていたが、レンタカーを早く返し、早く帰宅する方がよかったので、そのまま浜松に直行する。契約より1時間半遅れたが、1時間に1本しかない「ひかり」にちょうどよい時間に着いた。