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2009. 5. 26
  身延山


東京への出張の翌々日に、仙台へ飛行機で行くことが決まっていたので、仕事のあとでなく、前に短い散歩をすることにした。前に貰っていた身延線沿線のハイキングのパンフレットから身延山を選ぶ。わが家の宗派の総本山へ参るという意味もある。



同行: 単独

  

コースタイ

1155 身延山BS、1208-15 久遠寺、1233 丈六堂、1255 大光坊、1332 法明坊(お水屋)、1350-1443 奥ノ院(1153)、1504 感井坊(追分)、1517 千本杉、1557 妙石坊(高座石)、1605-19 日蓮上人御廟所、1625 身延山BS


新大阪を7:30に出て、身延駅に11:01に着く。かなり沿線の山岳展望ができた。バスの時間までかなりあったので、歩こうかと思ったが、6 kmもあると聞いたので、昼食を先に済ませることとする。

バスを降りて、すぐに歩き始め、まずは菩提梯という287段の階段を登る。段差がかなり高いので、一気に登ったが、6分もかかり、相当のものだった。本堂に入るが、わが家の仏壇と同様、金ぴかの装飾具に満ちており、好きになれない。



久遠寺の三門の先に身延山




すぐ裏でロープウェイへの道を分け、登山道が始まる。舗装された道をジグザグに登っていく。花は、ほとんどがまだ蕾のシャガ、マムシグサ、コゴメウツギがある程度だ。日が射しており、少し汗ばむが、大半はうっそうとした杉林の中なので助かる。途中に色々な形のお堂や墓(立派なものから個人のものまで)が点在している。山全体が久遠寺の持ち物なので、広大さでは高野山より上かもしれない。丈六堂をすぎ、大光坊に着く。全部で50丁の標識があるが、ちょうど半分の25丁目の地点である。相輪塔というちょっと見慣れない塔が立っていた。他には比叡山と日光にしかないという。このあとは、舗装道路から地道に代わる。井戸のあるお水屋を過ぎると奥ノ院は近い。


着いた所が南側展望台になっており、高デッキ(1924)、毛無山(1964/1946)、金山(1596)、雪見岳(1605)の天子山塊が並び、次に霞んだ富士山が見えている。その後、手前の五宗山(1634)が大きく見えた後、徐々に高度を下げていくが、その背後には再び天子山塊が顔を覗かせている。P〜1350、長者ヶ岳(1336)、手前のP〜1300、やや平に見える天子ヶ岳(1330)である。その右手には、五宗山に続く三石山(1173)が顕著な姿を見せている。思親山(1031)が霞んで見えるのが富士川左岸の最後となる。右岸にはピラミダルな篠井山(1394)に続いて十枚山(1726)、さらにはその北側には安倍奥の山が大きく見える。



毛無山、富士山、五宗山など



一通り展望を楽しんだあと、肝心の奥の院・思親閣に参る。両側に日蓮上人(1274〜1282年)のお手植えという4本の大杉が聳え、足下にはクリンソウが植えられている階段を登ると祖師堂がある。「日蓮が弟子檀那等は、この山を本として参るべし」と遺言を残しているが、なんとなく自己顕示欲の強い人のような印象をもってしまう。下山した後で御廟所にも参拝したが、あまりの壮大さに違和感を覚えたのと同じだろう。空海、最澄、法然、親鸞などもこれほどのものを持っているだろうか。

この堂の裏手に北側展望台なるものがあるという。笊ヶ岳あたりは見えるのだろうと行ってみると、驚いたことに南アがぐるりと見渡せる。頂上あたりだけとはいえ、上河内、荒川中岳、悪沢、十枚、塩見、黒河内、農鳥、間、北、観音、薬師が指呼できた。南アの手前では、左端に七面山(1989)、稲又山(2405)、布引山(2583)のあと、存在感のある笊ヶ岳(2629)。その右のピークは生木割山の手前の偃松尾山(2545)、そのあとは顕著な山はなく、次に目立つのは富士見山(1640)。その右手には、観音と薬師の中間に源氏山(1908)、さらにその右手に櫛形山(2052)が続く。八ヶ岳、茅ヶ岳、奥秩父なども見えるらしいが、この日は駄目だった。下の谷は、フォッサマグナの早川渓谷で、そのことを説明した板がおいてあった。目の前にはヒラド、ミツバツツジ、ツツジなどが植えられており、格好の休憩所となっている。




南アの手前に富士見山


かなりの時間を過ごしたあと、最高点らしきところを歩いてみたが三角点はないようだった。ロープウェイの駅の方に戻ると、東側展望台というのがあった。北側とほぼ同じだが、天子山塊の北端は竜ヶ岳あたりまで見えるようになっていた。

下りは、西側の裏参道を行く。七面山方面が所々で違った容姿を見せる。追分にある感井坊、千本杉、妙石坊(高座石)、等を越えると、右手に日蓮上人の御廟所があるので、立ち寄った。前述のように豪壮なものだ。そこを出ると三門まではすぐで、予定していた16:35のバスによい時間となった。この日も、山麓、山頂を除いては誰にも会わない登山となった。富士駅で途中下車して、桜エビの唐揚げ丼を食べる。




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