トップページへ      地域別索引へ     近畿索引へ      年次別索引へ



2008. 3. 16  乗鞍岳


剣山にも再挑戦したかったが、腰痛がやっと治った程度だったので、乗鞍にする。黄砂がかなりあり、花粉も多いという予想だったが、晴天が保証されていたので、主義に反して日曜に出かける。日曜だったのに、行き帰りともバスの乗客は一人だけ。早いうちにあちこちに行っておかないと、公共の交通手段はなくなってしまう可能性がある。


同行: 単独 

  

コースタイ

910 スキー場下、940 第2鉄塔、1023-28 ワカン手直し、1023-35 稜線、1037-40 P789、1107 乗鞍の北峰、1113-57 乗鞍岳(865)、1219-24 P825、1232 林道終点、1241 林道から登山道へ、1256 P728、1307 道をはずしていることに気付く、1326-31 沢へ進入、1355-1415 ワカンからアイゼンに、1429-33 林道、1520 在原バス停

国際(クニザカイ)スキー場から、第1ロマンスリフトの横の大谷コースを登る。この日が最後の営業らしいが、すれ違ったスキーヤーは1人だけだった。終点からすこし上がったところで、ワカンをつける。すぐに第2鉄塔となり、そこから所々に登山道らしきへこみが見受けられるようになる。前日の土曜も晴だったはずだが、両日とも登った人はいないようである。20分ほど登ると少しワカンがゆるんできたので、締め直す。うしろを振り返ると、琵琶湖の向こうの連山がくっきりと見えている。雲は広がっているが、視界は悪くない。三国岳、横山岳、金糞岳、伊吹山の先には霊仙もなんとか見える。稜線に達するとさらに視界は広がってくる。朝食後5時間が経っていたので、この日初めての試みであるオハギを2個食べる。なかなか食べやすい。稜線にも風はなく、もうすっかり春山の風情である。もう少し南西に行ったところがP789だった。ここからはじめて乗鞍の北のピークが見えた。

一旦下って、鉄塔の左側をひと登りすると、乗鞍岳の北に位置するピークに達する。北峰と南峰のどちらが高いかは地図でも分からないし、目で見ても判別できないが、三角点は南側にある。乗鞍岳頂上には、反対側からスノーシューで登ってきた3人がいた。この日出会った唯一のグループである。まずはパノラマ撮影をする。横山岳から霊仙の連なりの右に鈴鹿もかすかに見えてきた。竹生島の右手に先日登った東山が見える。南側にある2つの鉄塔の間に比良山系がある。その右には三国岳、そしてその左奥には三重嶽などの山塊が幅広に連なっており、見ただけではどれがどれかは分からない。あとで同定をすることにして、もう一度北峯の右側に目を凝らすと白山が見えていることに気がつく。3人に言うと、「能郷白山かと思っていた」と言う。武奈ヶ嶽から見たばかりなので、自信をもって断定しておいた。すぐに、彼らは北峰の方へ出発していった。





乗鞍岳山頂から中央に伊吹山、右端に霊仙山





左に竹生島、中央に東山



施錠されている避難小屋の外壁に陣取って、コーヒーをいれる。そのあと、これもこの日初めての試みのワンタンを作る。これも食べやすい。先ほど、オハギを食べたばかりなので、餅なしで食べたが、餅入りワンタンも十分使えるだろう。ゆっくりとのどかな山頂を満喫した後、電波塔の並ぶコルへおりる。最初の塔のところからトレースが下っているのを確認し、次の電波塔も通り過ぎてP825まで行ってみる。





P825から乗鞍岳と電波塔のあるコル



そのうち行きたいと考えている三重嶽方面は藪越しの眺めになっており、よくわからなかった。戻って林道を下りる。そのまま下れば安全に在原に着けることは分かっていたが、クネクネとした林道歩きは面白味に欠けるので、登山道が再接近したところで尾根に登り、地形図の点線をたどって林道に出ることとした。結果的に、やはり面白かった。P727.5までは問題がなかった。その後、北東に向きを変えるのであるが、足跡を辿っているうちに、そのまま北東に行き続けていることに気がついた。この足跡は、先ほどの3人組が国境スキー場から登ってきたのものらしい。P727.5からは10分程しか経っていなかったので、戻るのは簡単であったが、GPSも持っているので、道でない所を歩いてみることにした。

やがて、当然の成り行きのように沢に下りてしまう。ここでも、山のセオリーを無視して、そのまま沢を下ることにする。地図には難所があるとは書いてないからである。小さな滝も出てくる。大したことないが、やはりそれなりに緊張する。そのうち、下が見えないほどの傾斜のところに出たので、そろそろ邪魔になってきていたワカンをはずし、念のためにと持ってきていた4本爪のアイゼンを履いて、尾根へのエスケープに備えた。頻繁にGPSを使っており、どこを歩いているかをしっかり把握していたので、不安感はなかった。結局、尾根に登ることまでしなくても、滝の脇の斜面を慎重に下ることで対処できた。林道が下に見えたときは、やはりホッとした。最後は10m程の滝になって水が踊っていた。

意外にも在原への林道は上り坂になっており、標高差60mほどを登ってからゆるやかに在原の集落へ下っていくようになっていた。集落の手前で、業平の墓所の案内標識があったので、右手へ入っていったが、突き当たったT字路には左に行くか右に行くかの指示がない。右手に広い駐車場のようなものがあったので、そちらに行ったが何もない。どうも左に行かねばならなかったらしいが、バス停の場所も調べておらず、バスに乗り遅れると2時間も遅れることになるので諦めた。いま住んでいるところが業平と関係が深いので、楽しみにしていたのに残念だった。ネットで所在地をよく調べておけばよかった。

バスがマキノ駅に着いた僅か数分前にJRが出てしまっていた。仕方なく、足湯(有料)に浸かり、地場産の野菜を土産代わりに買い、すこし遠いコンビニにビールを買いに行って、50分ほどの時間つぶしをする。バスはタウンバス的なもので、料金は安いのであるが、わざと接続を悪くして、地元を活性化しようとしているのかと勘ぐりたくなるような扱いだった。






トップページへ      地域別索引へ     近畿索引へ      年次別索引へ