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2007. 4. 28
  本宮山


前日の空木岳撤退のあと、池山小屋に泊まらずに駒ヶ根まで降りてしまったのは、この日に懸案の本宮山に登ることを思いついたからである。ホテルのインターネットで、長山駅で下車すればよいことだけを確かめてから目覚ましもかけずに寝る。やはり4時に起きてしまったので、507発の飯田線始発電車に乗る。豊橋まで乗るのは2度目。朝は雨模様で山は全く見えないが、田舎の景色、天竜川の渓谷などを楽しむ。中部天竜駅のあと、これまで飯田線と平行して流れ下りていた天竜川が、線路と逆方向に流れ下っている区間があった。こんな珍しい所は、日本中探してもないのではなかろうか。


同行: 単独

  

コースタイ

951 長山駅、1011-1014 ウォーキングセンター、1019 鳥居、1034 鶯峠、1053 馬背石、1136 砥鹿神社奥宮、1146-1158 本宮山(789)、1245 蛙岩、1328 鳥居、1353 長井駅

多くの飯田線の駅と同じく、長山も無人駅で荷物を置く所もない。居合わせた地元の人に、どこか預かってくれるところがありますかねと聞くと、親切に駅前の商店に声をかけてくれる。お陰で、気持ちよく預かって貰うことができた。手ぶらで、南宮山に向かう。途中で柿の葉の瑞々しい若葉が沢山あった。




柿の若葉と本宮山


ウォーキングセンターを過ぎると、もう下山してきた人がいる。中年女性に「どのくらいかかりました?」と聞くと、「私は、上り1.5時間、下り1時間」という答が返ってきた。「私は」という言い方に、早い方だというニュアンスを感じ、大体の見当をつけた。大勢の人が登っており、降りてくる。実に楽な道である。あれだけのピラミダルな山なのにおかしいなと思っていたが、中腹から上にやはり急な所が出てくる。途中おいしい水場もあり、なかなか変化に富んでいる。霞んでいたので遠望はきかないが、まあまあ近くの山は見える。

50町の町石を過ぎると、奥の院である。1300年以上の歴史をもつと書いてある。お参りをしたのち、電波塔の林立する頂上に向かうと、手入れの行き届いた庭園のようになっている。オオシマザクラ、ミツバツツジなどが見頃である。レンゲツツジとの札がかかっていたが、これは間違い。頂上でボトルの水を飲み干し、おいしい水を途中で入れて、みやげにする。下りでは意外に人がおらず、驚くほど静かなハイキングとなった。午後になったので、登ってくる人が少ないのは当然であるが、下る人もほとんどいないのである。後で考えると、一緒に登った人達は、頂上ではなく奥宮が目的だったので、先に降りてしまったらしい。年間登山回数の最多は700回以上、1日の登山回数の最多は10回以上、奥宮までの登山時間の最短時間は30分以下といった記録が書いてあったが、そのどれもが驚嘆に値する記録だ。




頂上近辺のミツバツツジ群落

駅前で荷物を引き取り、お礼の意味も含めて、少し買い物をして、丁度タイミングよく来た電車に乗る。豊川でもう一度途中下車して、豊川稲荷に立ち寄った。門前の店で、いなり寿司を食べたが、さすがに本場だけあって、実に美味しかった。そこに荷物を置かせて貰って、参拝した。境内では、千本幟と奥の奥にあった霊狐塚が印象的。

豊川から豊橋にかけて車中から見える本宮山は2つコブになっているが、右の高く見えるのが頂上ではなく、左のアンテナが林立する方が頂上であることを体で理解した。新幹線から見えていたのと同じ。これまでは右側が本宮山かと勘違いしていた。地図を注意深く見れば分かることなのだが。





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