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04. 10. 1  
荒地山


関西に引っ越して1ヶ月経ち、やっと余裕ができたので初めてのハイキングに出かける。まずは近場からということで、鷹尾山(城山、263)、荒地山を目指す。

同行: 単独

   

コースタイ

815 阪急芦屋川駅、845 鷹尾山(263)、855 高座滝への分岐、930 岩梯子、948-1023 荒地山(549)、1035 渓流、1100 奥高座滝下、1140-1150 高座滝、1213 阪急芦屋川駅

最初から手抜きして、阪急芦屋川駅までバスに乗る。全国的な快晴で、気持のよい朝である。登りにかかると登山道の左右がイノシシに掘られており、林の様子もさすがに東北と違う。厚手の葉の木が多いが、コナラ、ツゲなどもある。下にはササの他、シダ類が多いのが目に付く。サルトリイバラ、ヨウラク、アセビ、ハギ(少し蕾を付けている)。幾人かを追い越したあとは頻繁にクモの巣が架かっており、今日の一番乗りであることを示している。市内から三角形の形で目に付く城山は、鷹尾城という城があり、1511年に合戦があったらしいが、その遺跡はなにも残っていない。そこから林の中の稜線を歩き、急な花崗岩の斜面に足場が削られている「岩梯子」を越えると阪神間の景色が広がり、なかなか見事である。





荒地山を目指して稜線を行く





岩梯子




城山から1時間で荒地山につくが、ここからの展望はほとんどない。六甲山方向も木の間から不連続に見えるだけだし、下界の方はほとんど駄目。先に進むつもりだったが、折角なのでもう一度視界の開けた地点まで、往復15分程度かけて戻ることにし、パノラマ写真を撮る。登りの際には気が付かなかった葛城山、金剛山が認められた。大阪方面は霞んでいるが、梅田より北も間違いなく見えており、東海道新幹線から見える山であることは間違いなさそう。車内から見分けるのはかなり難しいだろう。

頂上に引き返し、西の方角に下りていく。風吹岩から金鳥山の方へ抜けるつもりだったが、途中で出会った清流に沿って下っていき、奥高座の滝に出てしまう。25000地形図で確かめても分らない道だった。六甲を歩いていつも思うのだが、ここは油断のならない山域である。最初の水場に出たときに、左に進まずに右のほうへ行かないと風吹岩と東お多福山を結ぶ山道にでないらしい。奥高座の滝というのは滝に中にロープがぶら下がっており、シャワークライムならぬ、シャワーディセントを強いられる。途中まで降りたときに上の方でハイカーが道を探している声が聞こえてきたので、別の道があったらしい。そのまま降りるが、ロープがなくなってもまだ少し緊張する個所が続く。邪魔になったので上から滝壺にポールを落としたが、少し危なそうな所をトラバースしないと取りにいけないのでそのままにしてしまう。下までようやくのことで降りる。滝の左側にもロープが吊してあったので、さきほどの声の主はそちらを登ったのであろう。ストックはその前に壊れていたもので捨てても惜しくはなかったが、美観を損ねるので右岸をよじ登って回収する。

ここは丁度2つの沢が合流する地点で、もう一つの沢にも小さな滝が懸かっている。あとは沢沿いに下るだけ。途中で左の方へ登る道があったが、また岩梯子の方へ行くようだったので、沢道をキープする。ミズヒキが可憐な赤い花を付けている。紫の花をつけた灌木があったが、フジウツギらしい。所々堰堤の上などに広々した河原があり、くつろげそうである。高座の滝に出て、大谷茶屋で買い求めたビールを滝の前で飲み始めると、丁度堂内で太鼓の音とともに真剣な祈りを捧げる読経がはじまり、昔の修験者がそこにいるかのような錯覚におちいった。阪急芦屋川駅を出て駅に戻るまで丁度4時間の歩行だった。






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