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高山病の思い出   



高山病が原因と思われるバテ方をした山行を選んでみた。3000㍍峰でも問題ないことがほとんどだったが、2500㍍の針ノ木峠でも兆候が表れたので、そう強い方ではないかもしれない。




富士山頂上浅間大社奥宮 (3712㍍)


伊豆蓮台寺で合宿が終わり、伊豆半島を縦断する。バスの便がない15kmほどは歩いて、暗くなっていた修善寺へ。そこからで沼津へ行き、食料を買い、御殿場についてから懐中電灯を買うといったような準備不足で富士登山に挑む。タクシーで馬返し(1.5合目)まで行き、21:50から歩き始める。昼間の疲れもあり、眠くて仕方がない。休憩のため道端に座ると、星が今まで見たことのないような数でびっくりしてしまう。しばらくするとスーッと寝てしまう。やっとのことで頂上近辺に着いたが高山病の気配が濃厚で辛かった。下りは、富士吉田まで駆けるように下った。

 

針ノ木峠 (2536㍍)


針の木雪渓を登る。雪がたっぷりあるので楽だった。2133㍍地点で岳樺の倒木に腰を下ろし、アイゼンを着ける。34年ぶりの北アルプスで、感触がつかめないので、念のためワカンも持ってきたが、全く不要だった。マヤクボ沢を通り過ぎて、しばらく行くと峠まではすぐだった。昼食に丁度よい時間だったが、少し疲れたのであろうか、喉に通らない。無理矢理押し込んだものを少し戻してしまう。高山病の類だったのかもしれない。その後はどうと言うこともない。展望を楽しみながら、ゆっくりと休憩をとる。空腹感もないので、ほとんど食べずに頂上を目指す。



Boulder field (3890㍍)


 
前夜が時差ぼけで、2時間半ほどしか寝られなかった。そのため、最初から意気が上がらない。しかし、天候は最高で、Tundora地帯に入ると高山植物が満開だった。Granite Passからゆっくりした斜面を登り切ると、西側の山々が目に飛び込んでくる。Longs Peakなどの4000㍍級の山々を背景にして、池溏に白い花が咲き乱れている目が覚めるような景色だ。Boulder Fieldで高度障害の症状らしく吐き気がする。始めからLongs Peakの頂上は無理だろうとあきらめていたのでここで撤退と決める。



Jungfrau Joch (3454㍍)


ガイド氏に導かれ、快調にMönch頂上(4099㍍)に登頂する。高山病的な兆候は全くない。季節はずれのためだろうか、この日はわれわれ以外の登山者の姿を見なかった。下りになり急所を過ぎて緊張感がなくなったためか、ガイドが確保してくれるのをいいことに何度もスリップしてしまう。危険もなくなった平地に出た所で、もう少し一人で留まりたいと言ったが、許されずそのまま歩き続けてユングフラウヨッホに戻る。ケーブルで少し下に下りてきたところで、なにか酸素が十分しみわたってきたという気がして生気を取り戻す。やはり高山病一歩手前だったのだ。



Breithorn plateauで (3800㍍)


Kleine Matterhorn(3883㍍)までロープウエイで登る。他に2人連れが2組、ガイドに連れられた2人と自分の計4組が前後して登る。歩き始めて2時間でBreithorn頂上(4164㍍)に着く。、この日の一番乗りだった。風を避けて、早い雲の動きに期待しながら粘る。1時間ほどしてとうとう東側が晴れ、輝くMonte Rosa山群を一瞬だけ望むことができた。下山を開始すると、人気のBreithornだけあって大勢の人とすれ違う。東側が覗けるかなと期待してBreithornpassの方向へ道をはずしたが、高度障害と思われる症状が出て、吐き気がして休憩。そのあと。ロープウェイ駅までの道がえらく遠く感じた。



Hörnli Hütteの下 (2960㍍)


 
ZermattからMatterhornのベースであるHörnli小屋を目指す。ロープウェイを使わず下から歩く。色々の高山植物を楽しむ。Schwarzseeの近くで少しテンポが悪くなり、休憩後に口の中がカラカラで舌が動かなくなるくらいとなった。同行者に先に行ってもらいゆっくり登る。Hirliをこえ、2960㍍付近の分岐点に来た所で、それ以上登るのをあきらめる。多分高山病だったのだろう。ロープで下るのも癪なので、Stafelへの道を取る。なかなかよい道で十分満足。途中の滝で水を補給し、Stafelでビールを飲んで、のどの乾きは完全に止まった。



Laguna de la Caldera (3150㍍)


 
Granadaでの仕事が終わり、Verda(3396㍍)に登ったあとRefugo de Felix Mendez(3000㍍)に泊まる。翌朝、Sierra Nevadaの最高峰であるMulhacenに向かう。がれきの斜面を登るが見慣れない高山植物が色々あって楽しい。Mulhacen(3482㍍)山頂からは少し回り道をして下りる。池のそばでの平和な休憩。その後のちょっとした登りで急速にへばってしまい、コルにたどり着いたときにダウンしてしまう。軽度の高度障害だったらしい。



Deorali (3300㍍)

 
Annapurna Base Campまでのトレッキングに参加。5日目の宿泊地はDeorali。着いた時間が早かったので少し洗濯していたら、てきめんに頭痛を覚えた。さすがに3300㍍となったので大きく動くといけない。夕食までに、少しだけ高い所まで山を見に行ったが、亀のような速度でしか歩けなかった。テントの中でも、シュラフに入るのも大儀だし、夜中にも少し頭痛で目が覚めた。この夜が一番きつかった。その2日後には、ABC(4130㍍)の少し上の4250㍍程度まで上がったが、問題なかった。




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