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山での怪我  



山でかなりの怪我をしたことは意外に少なく、下に掲げた5回程度。沢や藪山を歩いていて脛に怪我したといったのは数えきれないほどあるが、、、。


 

八海山(2009. 09. 30)

5回の中でも最も酷かったのが、越後三山で入道岳を過ぎ、中ノ岳へ向かったときのもの。下り始めてしばらくして、濡れた逆層の岩場で頭からゴロゴロゴロと落ちるという重荷ゆえの大げさな転倒を2度もしてしまう。左肩、両腕、両掌、右膝などを怪我し、とくに出血がひどい右掌と右腕を絆創膏で応急手当をする。掌は感情線に沿って傷ついており、絆創膏もうまく落ち着かないし、ポールを持ちにくくなった。そのあと、また不注意で藪状になっていた道から左足を踏み外し、50cmほど落ちた。そのとき、慌てて右足の転落を防いだのがかえってアダとなった。右足だけ道に残ったので、不自然にひねって、右膝と右足首の靱帯を痛めてしまう。これはその前の怪我と違って、歩くのに支障を来すので大変だ。引き返すことも一応は考えたが、少し歩いてみると、なんとかなりそうなのでそのまま前進し、中ノ岳避難小屋に辿り着く。夜は何の問題もなく熟睡できたが、翌朝は膝と足首の捻挫が酷く立ち上がるのもつらかった。いろいろの可能性を考えたが、水が足りないので、なんとか前に進むことにした。



妙高山(2011. 06. 09)


妙高山から長助池の方へ下り、大倉乗越への道に進む。夏道はすぐに終わり、50°の傾斜の雪面が行く手を阻む(左の写真)。危険だから引き返すことを考えたが、斜面は幅が狭いので、ここさえ渡れば、長助池に下って退却するにしてもうんと近道になる。軽アイゼンを着け、ピッケルで一歩ずつ足場をカッティングし、ゆっくりと進むと、10歩ほどで渡りきることができた。少し土の上を歩くと、雪がべったりとついた急斜面の大トラバースの大雪面が待っていた。どうルートを取ればよいのか見当がつかないので、やはり長助池へ下りることにする。グリセードに適した傾斜だが、荷物が重いので、慎重に一歩ずつ下りていく。少し下りた所でスリップして、滑り始める。10〜15bほどだったろうか。下は傾斜がゆるむことが分っていたので、全然怖くなかった。ただ、むき出しの左腕を大げさに8cm x 2cmほどスリ剥いた。立ち上がったあとまた気を変えて、大倉乗越への大雪面を登ることにした。



高妻山(2015. 05. 25)

一不動に重い荷物を置いて軽装で乙妻山まで行くつもりだったが、極端に歩行速度が遅かったので、高妻山で終わりとし、頂上で2時間もゆっくりした。下り始めて30分ほどのところでスリップ、かなり長かった。スピードが出すぎて、ピッケルを持っているのに滑落停止動作が取れなかった。雪がなくなりガレ場に突っ込むような形で止まった。ピッケルで親指を傷つけるなど、あちこちに怪我をした。滑落を心配するような斜面でなかったので、不注意だった。いろいろの人のHPでも滑落したことが書いてあったがどうも同じ場所のようだ。もう少し気をつけておれば防げたかもしれない。少し下のきれいな雪でけがのところを洗い、絆創膏を貼っておく。八観音でまた中休止。



薬師岳(2019. 07. 11)

薬師岳山荘に早く着いたので、その日のうちに頂上へ行くことにする。不要な荷物を置かせてもらってから、歩き始めるが、すぐにいつも頭に巻いているタオルを忘れたことに気が付く。もう陽射しもなかったが、なんとなく落ち着かないので小屋に戻って、小屋の人が乾燥してくれていたのを引き取って再出発する。頂上からの下山途中で雨が降り始める。ザレ場が終わり、岩のゴロゴロする斜面を下っているとき、スピードが出すぎ、危ないからブレーキをと思う間もなく、濡れた岩で滑って、頭を岩にぶつけて止まる。額と膝をかなり痛めた。後ろから来ていた人が早足で小屋に行って、小屋番に応急処置をしてもらうように手筈を整えてくれた。タオルは赤く染まっていたが、大した出血でないので安心した。出発前に忘れたタオルを取りに帰り、頭に巻いていたのがよかった。古光山の時と同様、額をぶつけているのに眼鏡を割らなかったのは信じられない思いだ。



古光山(2010. 11. 18)
曽爾村から大峠を経て古光山に登る。ガイドブックには「ロープを張った急登りと急下りを繰り返す」とあった。脅かされていても実際は大したことがないことが多いので、あまり気にしなかったが、今回は本当だった。ありとあらゆる所にロープが、それも2本、3本と並んで架かっていた。古光山からの下りも40°程度の急坂。頂上から20分ほどのところで転倒した。ロープが2本あるところで、持ち替えようとしたときに右手に持っていたストックが木の間に挟まり、バランスを崩し、荷物の重さで、越後三山と全く同様に頭から落ちていった。ドンドンドンと5-6bほど転落し、頭を岩にぶつけて止まった。起きあがってみると、足を痛めていないのでホッとした。額を強打したので、触ってみるととても大きなコブができているものの、血は出ていない。手や足の多数の怪我は大したことなかった。




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