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1993. 05. 15 - 17  Mönch 



オランダでの会議と大西洋を越えてフロリダの会議が重なり、数日の隙間ができたので、はじめてアルプスに足を踏み入れた。ただ、ここに来るまでにRotterdam駅で置き引きにあい、Europassや航空券を取られた上、航空券再発行のためAmsterdamに戻ったりしたので、時間をかなりロスしてしまった。いつもの不用心の罰があたった。



1993. 05. 15  Egg

同行: 単独


コースタイム


1200 ガイド組合、1245 Oberhaus、1315-40 Chrisegg、1420 Egg、1600 Grindelwald

Grindelwaldに到着後、ガイド組合で打ち合わせをしたのち、足ならしに村の上の方へ登ってみた。夏ならリフトで一気に登れるところをゆっくりと花の中を登る。アイガーやウェッターホルンは見えないが、これがアルプスかという感じで、実にすばらしい。下の方では、フウロウ、ウルップ草、忘れな草、タンポポ、桜草、中ほどになると、キンバイ、エンチアン、上に行くと、クロッカス、イワカガミなどが咲いている。ホテルは6時が門限。夕食もすばらしい。こじんまりしているが、心がこもっている。犬養道子さんのスイス賛歌がよく理解できる。



花の咲き乱れるEggへ



1993. 05. 16  Mönch(4099) 

同行: ガイドのBR氏

716 Grundelwald、910 Jungfrau Joch出発、1010-1030 アイゼン装着、1225-1300 Mönch頂上(4099)、1405-1425 アイゼン脱着、1445-1510 Jungfrau Joch、1645 Bergsteiger Zentraum

Grindelwaldで案内人に会い、彼の車で登山電車の駅Grundまで。電車の中からは景色どころか、目の前のアイガーも見えない。ところが、Jungfrau Jochにでると快晴。目の前に大氷河が広がっており、ベルナーアルプスの名峰がずらりと並んでいる。




Aletsch氷河


Mönchjochへの道からMönchを仰ぐ



すぐにこしらえをして出発。革靴姿の観光客がついてくる。ガイドは、「メンヒヨッホでコーヒを飲むくらいにしておいたら」とやんわり言っている。メンヒヨッホまでいかないうちに稜線に取りつき、12本歯のアイゼンをつける。雪が多いので夏に歩くよりは楽かもしれない。アイガーが見える稜線にでるとさすがに高度感がでてくる。高山病的な兆候もなく、苦労なくMönch頂上に登ってしまう。ガイドに「おめでとう」と言われる。快晴で、食事をしたり、まわりを眺めたり、写真を撮ったりして比較的ゆっくり過ごす。いつもは多くの人が登る人気の山らしいが、季節はずれのためだろうか、この日はわれわれ以外の登山者の姿を見なかった。




Mönchの頂上


Jungfrauと手前にSphinx



下りはじめの急所を過ぎると、面倒になってきて、ガイドが後で確保してくれるのをいいことに何度もスリップしてしまう。一人のときと緊張感がまるで違う。そのうちピッケルを持つ手が凍えるようにしびれてくる。風は多少あったが、こんなに快晴なのにやはり軍手の上にオーバーミトン程度では不十分だ。ピッケルを頻繁にもちかえて、凍えてきた指を運動させる。

下まで降りたところで、まだ時間も早いのでガイドに「ここにもう少しとどまりたいので、先に帰ってくれ」と頼んでみたが、「下までつれて降りるのがガイドの義務だ」とがんばられてしまい、そのまま歩き続けてユングフラウヨッホに戻る。後で考えるとこれが正解であった。問題ないようでいて、やはり高山病の入口にいたらしい。ケーブルの中ではしばらく放心したようになっていたが、少し下に降りてきたところで、なにか酸素が身体に徐々にしみわたってきたという気がして生気を取り戻す。グリンデルバルトでピッケルやクランポンを返却する。返すのが翌朝になると、出発に差し支えていたところであった。この点でも、早く下りてきたのは正解だった。駅の近くでガイドとビールを酌み交わし、ホテルに戻ると丁度夕食時間であった。ここのホテルは夕食時間に遅れると食事が出なくなる規則である。山から安全に帰ってくることを要求されているのである。サラダバーが実に豊富で嬉しい。それ以外の料理も豪勢ではないが、最高に美味しい。



1993. 05. 17  Oberer Gletscher 

この日の朝も、僅かな時間を使ってしぶとく散歩し、Oberer Gletscherの氷河の中に入ってみた。

インターラーケンまで戻ると、もう一度山を見たくなり、ケーブルでHarder Kulmに登る。食事とビールで粘り、3山の雲が切れるのを待つ。SchreckhornやFinsteraarhornなどの展望も楽しめたので大満足だった。




Oberer Gletscher氷河(右下に入口)


Harder Kulmからみたユングフラウ三山




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