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2020. 09. 09  八王子山・三石岳・横川 



比叡山の横川に行く機会がなく、気になっていたので、ハイキングを兼ねて出かける。今年初めての県外登山で、宝殿山以来の久しぶりのピークハントにもなった。前日は一日中快晴だったが、まだ暑さが酷かったので、多少の雨は覚悟の上、この日の涼しい日を選んだが、大正解だった。


同行単独

コースタイム

0840 JR比叡山坂本駅、0906 日吉大社東本宮、0931-38 牛尾神社、0942 八王子山(381b)、0958-1007 山城北線63、1048 頂上への近道へ、1105-12 三石岳(676b)、1122 正規の道と合流、1136 下山口、1146-48 恵心院、1148 鐘楼、1153-1233 横川中堂、1243 元三大師堂、1256 下山口、1322 休憩所、1344 飯室不動堂、1353-1405 安楽律院、1431 県道47、1441-1535 西教寺、1542 西教寺BS

JR坂本駅から日吉大社までは以前にも歩いたことがあるが、穴太衆の石組みなどが続き、退屈しない道だ。この日の目的の一つである八王子山が町中からもしっかりと見えた。日吉大社東本宮の山門の手前で左に折れ、山道に入って行く。石の階段があるが、その段差が尋常でなく、女性にはきついかもしれない。比叡山の僧たちの活力が想像される。途中で琵琶湖の眺めが得られ、琵琶湖大橋などが霞んではいた。半時間ほどで八王子山の手前の牛尾宮、三宮という立派な社殿に着く。振り返ると琵琶湖が大きい。社殿のそばに大きな岩があり、その右手から山頂に向かうというガイドブックの指示通りに登って行く。現在は、神域なので立ち入り禁止となっているが、しっかりとした踏み跡があり、皆さん歩いておられるようだ。山頂はしめ縄で囲われているのでさすがに遠慮して脇を通り過ぎる。すぐにしっかりとした道と合流する。地理院地図では破線の道と鉄塔の所で合流するようになっているが、合流点はそれよりうんと手前だった。送電鉄塔は急傾斜地に作られており、上部の2本の脚には銘板がない。ストックを取り出して急坂を下ると、山城北線という初めての路線であることが分かった。

そこからはガイドブックにあるような伐採地とか琵琶湖の展望などもないまま、淡々とすすみ、地図にはない三石岳へのショートカットの道を探す。大体見当をつけた地点で左へ上がって行く踏み跡が見つかった。YAMAPを見ながらしっかりと目を凝らしていたので見つかったようなものだ。地図ではかなり等高線が詰まっていたが、その通り急坂だったが、ガイドブックや地理院地図の遠回り道に比べてはるかに短時間で頂上に達することができた。大展望が広がるとか三角点が笹に隠れているという記事を見てきたが、全然様子がちがい。展望などは全くなかった。小さな手製の山名板が2つあっただけのひっそりとした山頂だった。




日吉神社から八王子山


 


八王子山の下にある牛尾社


 


琵琶湖の先にかすかに三上山




神社脇の大石




この切れ込みから左に上がって行く




三石岳頂上





しっかりとした道を北へ向かうと10分ほどで正規の登山道と合流した。その辺りから比叡山の領域に入ってきたようで、滋賀医大の霊安墓地、恵心僧都の御廟、日本生命の慰霊宝塔、恵心院、鐘楼が次々と現れる。横川全体の案内図などがなく、鐘楼から横川中堂に下る道も案内がないが、地図で見当をつけて下って行くとまもなく中堂に辿り着いた。聖観音菩薩を拝みたいと受付で聞くと、駐車場の所で売っている拝観券がないとだめという。回り込んで外から拝むだけにしておいてはと言われ、少し遠いが一応拝むことができた。中に入ってもかなり暗いので鮮明度はそれほど違わないかもしれない。その後、境内の人のいない一角に座って昼食をとる。

元三大師堂へ向かう。モミジの頃なら、さぞ美しい光景が広がるのだろうと想像する。元三大師堂も落ち着いたところだが、そこを最後にもとの道に戻る。信仰心のないものにとっては、やや物足りない一帯だった。日本生命の慰霊宝塔のすぐ先にある下山口から下りて行く。分岐点に、「西教寺まで4q」といった古い案内があったが、注意しないと見過ごしそうだ。




恵心院の静かなたたずまい


 


横川中堂


 


元三大師堂




下山口



京都はどこもそうだが、ここでも倒木が道を塞いでいる。単に塞いでいるだけでなく、進むべき方向が分からなくなるような覆い方で、下手すると谷の方へ下って行きそうになる。それもそれほど長く続かず、やがて歩きやすい道となる。途中に休憩できそうな東屋を見かけ、やがて飯室不動堂に着く。かなり立派な堂のはずだが、案内図のようなものはなく、少し下って安楽律院の方へと足を進める。ブルーガイドには飯室不動堂のことはほとんど紹介されておらず、安楽律院に立ち寄るとよいとかなり強く推奨されていた。たしかに寄るだけのことはあった。廃墟の跡といった雰囲気が気持ちよい。予報通り雨が降ってきて雨具を取り出す。舗装道路まで戻って坂本の方へ歩き始めたが、山道があったはずと引き返す。飯室不動堂の一部と思われるところを通り過ぎて、山道へと入って行く。正解だった。かなりの近道で先ほどの県道47に出ることができた。飯室奈良坂を下ってきたことになるらしい。そこから住宅地を通って西教寺まではすぐだった。

かなり立派な寺なので拝観していくことにする。大河ドラマの明智光秀ゆかりの寺とかで、例によって色々な展示があるようだが、そちらはパスして寺だけを見せてもらう。弘法大師が創建された天台真盛宗の総本山とあって、広い境内にいくつもの堂宇が建っている。本堂の阿弥陀如来、客殿には暗くてよくわからないものの狩野派の襖絵などが桃山時代の特色を表しているとのことだ。小堀遠州の庭園もこぢんまりとしているがすっきりしたものだった。外に出るとちょうどバスが来る時間だったので、駅までの歩行を省略して終わりとする。




進むべき方向が全く不明


 


飯室不動堂


 


安楽律院




西教寺山門




阿弥陀如来像のある本殿



客殿にある小堀遠州の庭




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