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2019. 08. 06  利尻山
 



薬師に行ったときに話をした何人かの人が利尻富士のすばらしさについて話しておられたので、思いきって出かける。女房殿と一緒に行くが、彼女は学生時代に登っているので登山は一人で。前日に大阪伊丹から、千歳を経由して昼過ぎに利尻空港に着く。よい天気で利尻山のピラミッドがとても美しい。ペンションの人が迎えに来てくれ、早々と宿に入る。そのあと、高山植物展示園をゆっくり見て、利尻富士温泉に入る。露天風呂から山の上半分がきれいに見えるが、湯船につかると頂上近くが見えるだけとなる。修景池のベンチでゆったりし、町中をブラブラして宿に戻る。


同行:単独

 

コースタイ

0435 キャンプ場、0447 ポン山分岐(3合目)、0510 4合目、0541-0605 5合目、0625-28第1見晴台(6合目)、0650 7合目、0730-47 第2見晴台、0804 長官山(8合目)、0820 避難小屋、0900-10 9合目、0948-1000 沓掛分岐、1020-1110 頂上(1719b)、1130 沓掛分岐、1200 9合目、1230-43 避難小屋、1255 長官山、1310 第2見晴台、1343-58 7合目、1418 第1見晴台、1440 5合目、1518 4合目、1549 ポン山分岐、1553-1600 甘露泉、1606 キャンプ場

朝食をとらずに4時半に宿の車で登山口まで送ってもらう。黄や白の地味な花がいくつも咲いている中を快調に5合目まで行って、朝食を少し口に入れる。その間にかなりの人が通り過ぎて行った。5合目を出ると、細いダケカンバが横向きになって枝を延ばしていた。雪の重みのためだろう。そのうちハイマツも見られるようになる。北アルプスでは2000b以上でしか見ることができない。小泉武栄氏によると「氷河時代が終わり、海面が上昇して島が出現するが、利尻島や礼文島は早い時期に本島から離れたため、ツンドラ植物群がよく保存された」という。6合目の第一見晴台(760b)に来るとダケカンバやハイマツの背丈も低くなり、長官山から緑のカーペットが敷き詰められた山肌が見事だ。振り向くと、ポン山の先に鴛泊の街並みやペシ岬が見えた。しかし、それ以遠の展望はなく、楽しみにしていた円弧を描く海岸線は見ることができなかった。

第2見晴台からはさらに透明度が減り、海は判然としないが、行く手の長官山がすぐそばに見えるようになる。イワギキョウやノコギリソウが目につくようになる。長官山に着くと、利尻山の雄姿が目に飛び込んできた。しばらく進むと、頂上に至る美しい稜線の上に避難小屋が小さく見える。トリカブトの仲間のリシリブシ(利尻付子)を初めて見る。避難小屋を覗くと、こぎれいで、かなりの広さをもっていたので、このような所に泊まっていた頃を懐かしく思い出す。すぐに、下山者のトップの若者とすれ違う。ミソガワソウ、イブキトラノオ、ミヤマアズマギク、シコタンハコベ、エゾウメバチソウ、オニシモツケ、リシリトウウチソウ(多い)、エゾカワラナデシコ、エゾノヨモギギク、オトギリソウ、レブントウヒレン、エゾミセバヤ、エゾヤマゼンコなどを見ているうちに、頂上に着く。

まず目につくのは南峰とその右のローソク岩。この岩は、溶岩流を噴出したときにマグマの通り道が固まってできたものという。西側はかなり崩壊が進んでいて、変化に富んだ景観を見せてくれる。北東方向にはオチウシナイ川の堰堤群の先に、なんとか海岸線まで見えた。天気がよければ、樺太や大雪山も見えるらしいが、礼文島はおろか、利尻島の海岸の全体像も見ることができず、残念だった。かなりの人が休んでおられたが、みなさん暑いのをあまり気にしておられないよう。こちらは少しでも涼しい所をと、祠の陰で遊んでいた子供たちの中に割り込ませてもらう。歳の違いのためだろうか。いくらかの食料と十分の水分を補給し、下山にかかる。とにかく暑い。家で熱中症になりかけた経験があるので、それに近い状態であることが自覚でき、できる限り涼しい所を見つけて頻繁に休みながらゆっくりと下る。どんどんと追い抜かれていくが、安全第一だ。7合目で日陰に座り込み、まだ余裕があった水を少し頭にかけて、冷やしておく。そこを出たとき、女房殿から電話があり、宿の人が心配しているとのこと。6合目まで下ってから宿に連絡しておく。エゾマツ、トドマツの林になると、うんと楽になる。花の写真は登りで十分撮ったので、下りでは花は見るだけだった。しかし、4合目近くにあったツバメオモトの実を撮りそこなったのが気になっていた。幸い同じ株のツバメオモトを見つけることができ、一枚だけ追加しておいた。登りでは素通りした甘露泉でもゆっくりと冷たい水を楽しむ。キャンプ場から宿に電話して、迎えに来てもらった。

すばらしい花があったため十分満足できたが、登る山としてはやや趣きに欠ける。周辺の海が明瞭に見られれば、評価はうんとあがるだろう。それにしても、すっきりした山容は、日本の山の中で5指に入るかもしれない見事さだった。

名前の分かった26の花の写真を別ページに掲載しておく。


 

着陸前の利尻富士



高山植物展示園からの利尻富士
(右手前はポン山)




甘露泉水

 


第一見晴台からポン山、鴛泊の街並みを




長官山の先から頂上を。稜線に避難小屋。

 


リシリブシ




長官山を振り返る

 


リシリトウウチソウ




お花畑

 


山頂




登山禁止の南峰とローソク岩

 


西側の景観

 


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