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16. 11. 24  
弥山

  


広島と厳島のツアーに参加。二日目は完全に自由行動だったのを利用して、登山を計画した。最初は歩いて登って歩いて下る予定を立てたが、女房殿は止めるというので、双方一部妥協して、ロープウェイで登り、歩いて下りることに。数日前の天気予報では70%の降水確率だったのに、この日は朝から晴れて、展望も十分楽しめた。


同行: 女房殿

コースタイ

1000 宮島桟橋、1015-24 厳島神社、1026-43 宝物館、1050 無料送迎バス、1055-1110 宮島ロープウェイ紅葉谷駅、1135 獅子岩駅、1139-44 獅子岩展望台、1153 紅葉谷コース分岐、1204-07 弥山本堂・霊火堂、1211 三鬼堂、1220 不動岩、1221 くぐり岩、1223-1300 弥山頂上(535m)、1303 干満岩、1306 舟岩、1308 大日堂、1312 水掛地蔵堂、1316 鯨岩、1340 幕岩、1352-1400 六丁の少し上の東屋、1414 白糸の滝、1425-49 大聖院、1514 清盛神社、1519-25 大願寺、1537-43 千畳閣・五重塔、1600-13 宮島桟橋

自分にとっては初めての、女房殿は2度目の厳島神社。女房殿は雅楽の演奏などを期待していたが、ごく限られた時期に行われるだけなので駄目。また、干潮か満潮のいずれかを期待していたようだが、そのいずれでもない中途半端な景観だった。それでも瀬戸の穏やかな光景を背景にした美しい建物群、大鳥居はやはり見応えがある。そのあとの宝物館には、平家納経があるというので、期待していたが、レプリカがあっただけ。それでも素晴らしい存在感を示していた。他にもいろいろな展示物があったが、やや雑然としていた。




フェリーから見る弥山と駒ヶ林
 

厳島神社から大鳥居を望む



弥山に登るべく、ロープウェイの駅に向かう。途中の無料送迎バス乗り場に差し掛かるとかなりの人が並んでおり、すぐにバスが来そうな雰囲気だったので、乗ることにする。果たして、それほど待たないで定員ギリギリのところに乗り込むことができた。ロープウェイの待ち時間、乗り継ぎ時間も許容できる範囲で、天気が回復していく瀬戸内海の景色を見ながら、獅子岩駅に向かう。獅子岩からの展望も、この山の一つの目玉で、ここだけでまたロープウェイで下る人も多い。




獅子岩展望台から江田島方面
 


獅子岩展望台から阿多田島
 


弥山頂上の展望台やいくつかの大きな岩を目指して出発する。10分ほど下ると紅葉谷コースへの分岐に着く。ここがコルになっていて、弥山原始林の標識がある。頂上まで150mほどの登りが待っている。登り道が終わると弥山本堂・霊火堂のある広場に出る。唐から帰国した空海が立ち寄って御堂を建てて修行したのが本堂で、霊火堂には修行の時に使った火が今でも燃え続けているという。広島の平和記念公園の「平和の灯火」の元火にもなった。大勢の人が参拝し、休憩している。ここから頂上まで周回コースが設けられている。反時計回りに、三鬼堂、文殊堂、観音堂といった御堂を経るコースをとる。不動岩、くぐり岩といった巨岩がたくさんあり、まるで御在所や荒地山を歩いているようだ。獅子岩展望台から40分足らずで頂上に着く。ここも三角点を巨岩群が取り囲んでいる。巨岩の一つが頂上と認定されて、2005年に標高が530mから535mに変更されたという。




霊火堂



不動岩の内部


 


くぐり岩


展望台から頂上広場を見下ろす



早速3階建ての展望台に登る。豊国神社、厳島神社、宮島桟橋、獅子岩展望台、岩船岳、駒ヶ林(こまがばやし)などの島内のポイントのほか、似島、絵の島、大奈佐美島、江田島、小黒神島、大黒神島、阿多田島などの瀬戸の島々、さらには岩国、廿日市、広島の町や背後の山々(高照寺山(こうしょうじさん)、大峯山、絵下山(えげさん)、膳棚山(ぜんだなやま))を望むことができた。海に反射する陽の光がやさしい。平日であまり混んでいない2階のベンチに座ってゆっくりと昼食をとる。

食後は、西側への下山道をとるが、一気に人の数が少なくなる。周回する方が面白いので、全員が両コースを歩くと思っていたが、そうでもないらしい。こちらにも干満岩、舟岩、大日堂といった興味深いスポットがある。弥山本堂に戻る直前で右に折れ、水掛地蔵、鯨岩を経て仁王門に至る。ここは十字路になっていて、奥ノ院、駒ヶ林・大元神社、大聖院へ通じている。今回は大聖院を訪れたかったので、右へ階段道を下って行く。川の対岸に幕岩といわれる大きな岩壁があり、高妻山の帯岩を思い出す。どちらが大きいかは分からない。六丁目の手前の平坦地に東屋があり、下界の展望もよいので、一休みする。その下に、白糸の滝がある。名前は相応しいと思えないが、幕岩と同様の一枚岩を流れ落ちていて、水量がもっと多いときは見事な景観になると思われる。やがて大聖院の伽藍が見えてくる。すぐの対岸にあるのだが、川を渡って境内には入ることができず、山門まで一旦下らないといけない。




舟岩


 


鯨岩から駒ヶ林を望む




幕岩




白糸の滝


山門の近くにあったざんげ地蔵のモミジがきれいだった。仁王門に着くと、目の前に長い階段が待っており、女房殿は門のそばの六角茶房で待っているという。階段を登り切るとあとは大した上り下りもなく、地蔵堂、摩尼堂、大師堂などの空海ゆかりの堂宇を見て回る。一願大師というのは、一つだけ願いをかなえてくれるというので、たくさんの札が架かっていたが、下りてくると女房殿がちょうどお茶を飲み終わったところだった。




ざんげ地蔵

 


大聖院の摩尼殿 


そのあと、もみじ歩道の方へ進みかけたが、大したもみじもなさそうだったので、引き返し、厳島神社から少しだけ海岸べりまで下りて、大鳥居をまじかに眺める。清盛神社まで足を延ばすが、業績の割には侘しい神社だった。日本三大弁財天のお寺という大願寺では、根元から9本の幹が分かれている珍しい松を見た。そのあと、豊国神社(千畳閣)と五重塔に立ち寄るが、ここもかなりの階段を登らないといけないので、女房殿は下で待っているという。千畳閣は外から覗いただけにしたが、名前の通りの広々とした建物だ。下りてくると、女房殿が潮が満ち始めて目に見えて砂浜が狭まってきたといっているが、社殿の柱に達するにはもう少しの時間がかかりそうなので、町屋通りで町の風情を楽しんだのち桟橋に戻った。




大願寺の九本松




千畳閣

 



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