トップページへ      地域別索引へ     近畿索引へ      年次別索引へ




2014. 6. 7  大文字山・如意ヶ嶽


女房殿が能を聴きに京都に行くというので、京都で昼食だけを一緒にすませ、一人で大文字山を再訪することにした。


 

同行: 単独

コースタイ

1320 山科駅、1333 毘沙門堂門跡、1340-44 山科聖天、1345 安祥寺川の登山道分岐、1355 ゲートの横から安祥寺林道へ、1409-13 防火貯水池、1430 防火管理道の北端、1439 東山トレイル44-1、1447 東山トレイル45、1500 十字路、1509-15 如意ヶ嶽(472)、1536 東山トレイル45、1540-55 大文字山(465)、1606-15 火床、1622 千人塚で左払いの道と合流、1645 銀閣寺総門前、1650 銀閣寺前BS

山科駅を出ると少し雨がぱらついていたので傘を出して歩き始める。雨に煙る琵琶湖疎水の流れをわたる。大津で取水され、三井寺の横からトンネルに入るのを以前に見たことがあるが、それが山科に来て地上に顔を出したのだ。このあと蹴上インクラインや哲学の道へとつながっている。毘沙門堂門跡には寄らず、通称山科聖天という双林寺の山門に入ってみる。ここで急に雨足が激しくなり、見学どころではなくなる。




琵琶湖疎水





山科聖天の山門で雨宿り




とても傘ではあるけないが、蒸し暑そうなので、シャツを脱いで雨具だけ着て歩き始める。道が水浸しになっている。以前に歩いた安祥寺川のコースを右に見送り、舗装された道を進む。行き止まりにゲートがあり、その横から林道に入ることができる。京都一周の東山トレイルに行けるのかと勘違いしていたが、ずっと林道を歩くことになってしまった。花はウツギを見た程度でほとんどない。雨はすっかり小振りになってきた。やがて小さなダムが見えてくる。近畿中国森林管理局の立派な看板あり、歩いている林道が安祥寺林道であり、このダムは防火貯水池であることを知る。モリアオガエルの卵の大きな泡がいくつもぶら下がっている。ここに橋があり右岸へわたる。すぐに林道がT字路になっている地点にでて、右へと進む。この辺りは地図通りで、現在地の確認は容易。






防火貯水池



モリアオガエルの卵




防火管理道と名前を変えた林道が急に南へと方向を変える地点に来たとき、再び森林管理局の立派な看板が出てくる。ここはこのまま進むと山科の方へもどることになるので、北側にある暗い林へと入っていく。入口には階段状の道がついている。一年前の25000には道の印もないもののすぐに登山道と合流するように書いてあったが、これは間違い。最近のものではちゃんと点線が入っており、標高差で90mほど登って登山道に合流するような書き方に改訂されている。登り着いた所は東山トレイルの44-1のそばだった。少し進むとすぐに44-2のポストがある。前回の時に歩いたルートが地形図の不備の為もあり、はっきりしていなかったが、ここは間違いなく来ていない。

6分歩いて東山トレイル標識 No 45。ここは前回通っている。ここは皆さんが四ッ辻と称している所で、左は鹿ヶ谷、前方は大文字山、右は如意ヶ嶽、手前の来た方角は日向大神宮、蹴上などとあり、山科への道はマイナーなので出ていない。出発前に少し如意ヶ嶽を考えたが、地図を見ると車道が頂上まで来ており、ハイキングの対象ではなさそうだとボツにした。しかし、ここの標識にはちゃんとした登山道のように出ていたので、予定を変えて行ってみることにする、大した起伏もない往復3km程度の道なのでたいした時間はかからないだろうと考えたが、実際、片道20分だった。道のそばに地図にはない林道が延びてきている。標識はしっかりしていない。工事中の林道を横切る手前で道がフォーク状になっており、左:池谷薬草園・比叡平、右:藤尾奥町との見つけにくいプレートがあったが、コピーしてきた詳細地図の範囲から外れておりどこに行くのか分からない。如意ヶ嶽の字は見あたらない。直感で右に進んだが正解だった。如意ヶ嶽の名前を見たのは頂上のすぐ下の十字路の所だった。左:池の谷、直進:如意ヶ嶽・三井寺、右:藤尾・山科とあった。頂上は大阪航空局大津航空無線標識所に占拠されていてがっかりする。回り込めばひょっとしたら琵琶湖などが見えるのではないかと少し進んでみた。その道はおそらく三井寺にでる道だとは思うが、視界がひろがるような雰囲気はなく引き返す。






京都一周 東山トレイル 標識「No 45」


如意ヶ嶽山頂部




東山トレイル標識45のポイントに戻り、大文字山をめざすが、この道は間違いなく前回歩いた道で、記憶がある。頂上ではじめて腰を下ろし、雨具も脱いでシャツを着る。展望はもちろん今ひとつ。三等三角点以外に大きな菱形基線測点があるが、はじめてじっくりとその銘板を読む。地表面の水平方向の変動を調べるために設置されたもので、測点4点で菱形が形成されているので菱形基線というらしい。ここ以外の3ヶ所と合わせて京都菱形基線ができている。1969、1970、1981年に3度測定されたが、辺長の差は0-3cmで注目するような地殻変動は認められていないとのこと。もう30年も経っているので、再測定すればよいのに。




大文字山頂上の菱形基線測点(左奥に三角点)



送り火の火床へと下っていく。一文字(横の棒)より上に突き出した字頭の所に出る。金尾(大の中心)の所まで下りて改めて展望を楽しむ。ここからよいアングルで比叡が眺められる。時間が遅いが散策の人は少なくない。一文字の左端からの道を下りていく。約70段、150段の階段が続き、千人塚に着く。左払い沿いの下山道との合流点になっている。やがて右手から沢の音が聞こえてきて橋を渡る。銀閣寺は近いがそれでもすぐには山道は終わらず、しばらく沢沿いに下りていく。この方がエピローグとして好ましい。途中にあった水場の水はかなりの美味。銀閣寺前のバス停で四条河原町行きのバスに乗り、阪急で帰宅する。




左下の火床は大の字の右払いの部分。
目の下に吉田山、中央に京都御所、後方左手は山上ヶ峰など嵐山の山々、右手に愛宕山。


五山送り火の火床(中央部の金尾といわれる部分)。
後方に比叡山。





千人塚(火床用の薪があちこちに置かれている)




トップページへ      地域別索引へ     近畿索引へ      年次別索引へ