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9. 08. 06  妙義山 


桐生での仕事のあと、一泊し、関東の山を計画する。今回はすぐ後に大きな仕事があるので、日帰りの登山にとどめた。夏の盛りに低山を歩くのは気が進まないところもあるが、険しい山らしいので暑さを忘れて歩けるかなと考えた。



同行: 単独

コースタイ

0739 大鳥居前、0745 妙義神社、0823 大の字、0850 奥の院、0913-28 見晴、0955-1000 大のぞき、1044-1100 天狗岳西峰、1112 タルワキ沢分岐、1130-48 相馬岳(1104)、茨尾根ピーク、1300-10 コルで休憩、1316 堀切(ほっきり)、1333 中間道、1345-54 東屋近くの沢、1500 林道、1525 神社再訪後大鳥居、1601 乗合タクシーで富岡へ

松井田駅で下車すると、なんとか妙義の一部がおぼろげに見える。これがこの日最高の展望だった。タクシーを頼もうとしていたら、同じ電車で下りた青梅からの男性が、すでに予約しているので相乗りしませんかと誘ってくれた。渡りに舟とはこのことだ。

鳥居の前で下車して、食堂のおばさんに帰りのバスのことなどを聞いておく。青梅氏と一緒に出発したが、かなり歩幅が大きそうなので、先に行って貰う。大の字で追いつき、その後も一緒になったり離れたりを繰り返す。展望がよいという大の字でもなにも見えない。そこから辻までの15分は、この日唯一の穏やかな道だ。奥の院は、誰もが特色がないと書いていたので、パスして、すぐ横の鎖に取り付く。

数歩登ったところで、珍しい紫色の5弁の小さな花があったので、片手で鎖にぶら下がり、片手でカメラを取り出して無理な体勢で写真を撮っておく。その後、裏妙義が目に飛び込むはずの見晴に着いても何も見えない。しかし、1時間半ほど歩いたので、ザックを下ろし、中食をとる。その後、玉石、大のぞき、天狗岳と進むが、折角の景観が全くなく、恐怖心の起こりようもない。




大ノゾキ


大ノゾキからの鎖場



天狗でまた一休みするが、西峰の方が展望がよいということを思い出し、そちらに移動する。展望は期待できないが、風通しがよいかと思ったためだ。またザックを下ろして、中食と休憩。別にバテたというのではないが、なにか妙な疲れ方をしている。昨夜の酒が二日酔いとして残っているのか、危ないところなど何もないと思いながらも、どこかで緊張しているのか、あるいは全く日照がないとはいえ、真夏の低山なので暑さにこたえているのか、多分すべてが原因なのだろう。


この脇道で休んでいる間に青梅氏が通り過ぎたらしく、その後、蜘蛛の巣がなくなる。やがて追いつくと、向こうも「蜘蛛の巣が急に増えたので、どこかで追い越したのかなと思っていた」という。タルワキ沢のコルを通り過ぎ、相馬岳まではすぐだった。また休憩し、中食。そよ風が心地よい。ということは、やはり暑いのだ。

ここからの下りも、大げさに書いている人がいたが、なにも問題はない。小さな沢に出合い、冷たい水で頭を冷やす。この後、沢に出会うたびに、何度も同じことを繰り返す。茨尾根(バラ尾根)のピークらしき所を過ぎて、小さなコルで、風通しがよかったので、また休む。どのみちこの日は堀切で下山し、バスに乗ることに決めていたので、時間はたっぷりとある。コルからすぐの堀切から中間道へと向かう。中間道の見晴台に立ち寄っても何も見えない。神社まで下りたとき、朝はほとんど神社を見なかったことを思い出し、もう一度階段を登る。最も美しいといわれる本殿は工事中のため入れなかったので、周辺だけもう一度ブラブラする。朝に立ち寄った食堂で、ビールとおでんを頼み、バスの時間までゆったりと過ごす。

上州富岡の製糸場跡の最終受付は16:30だったが、なんとかギリギリで入れて貰う。30分で、まあ大体の概略を掴むことができた。ここの町の人々の表情は、祭りの準備をしていたせいもあるのかもしれないが、好感のもてるものだった。上信鉄道の乗客も、なんとなく気持ちよかった。



富岡製糸場東繭倉庫



少し意気込んで行ったわりには、山そのものにはそれほどの印象が残らなかった。なんと言っても、天候が悪くて、迫力のある岩峰を見ることができなかったことが最大の原因だろう。山道も、面白いというほどではない。延々とフィールドアスレティックで遊んだようなもので、深みがない。周辺の山岳展望がなかったのも残念ではあるが、これはいつでもあることなので、とくに大きな要因ではない。鷹返しという最大の難所に足を延ばしても、印象は結局同じだったろうと思う。腕などの疲れが急増するらしいので、その後の達成感を楽しみたいというのなら話は別だが。



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