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2006. 9. 30
 Montecillo


Medellinに仕事で行った帰りに、折角だからとBogotaに立ち寄る。日本人の商社マンであるI氏にすっかりお世話になる。一日目に、郊外にある別荘(牧場のようなもの)に連れて行って貰うが、その近くに休火山があるという。彼も前から登りたいと思っていたらしいので、そこに一緒に登りませんかと誘う。

同行: I氏、J君

コースタイ

1010 牧場下、1120-1143 Montecillo(約3190)、1203 女山とのコル、1212 牧場下

牧場の管理人のJ君も「道があるとは聞いているが、実際に登ったことがない」という。車で近くまで行き、牧場のそばに車を止める。牧場主に様子を聞いてから、登り始める。すでに2965 mの地点である。




お花畑の中を登り始める



しばらくは牧場の中であったが、そのうち、柵をこえて道なき道に入り込む。完全な藪ではないが、かなりの藪こぎとなる。そのうち、I氏の趣味であるランが次々とあらわれ、彼は大変喜んでいる。「ランはどちらかというと嫌いだ」と言ったので、多少気を悪くしたみたいだったが、「あまりに手をかけすぎて、騒ぎすぎるのが嫌なのだ」と理由を言うと、それには彼も同感のようであった。野生のランばかり追いかけているという。確かに山に咲いているのは、普通の高山植物と同じで、なにも嫌がる理由はない。世界に3万種ある原種のうちの1割がコロンビアにあるというので、夢中になるのも無理はない。ラン以外にももちろん全く初めてお目にかかる花が次々と出てきた。アルマジロの巣や、彼らが掘り返した穴も始めて見た。3000 mを少し越えたあたりから灌木の背が低くなり、高山帯に入ったことが分かる。やがて、しっかりとした道に出る。頂上はすぐであった。

日本人初登頂ではないかとI氏と喜ぶ。多分そうであろう。案内してくれたJ君も喜んでいる。標高は、牧場の高度で補正した腕時計の高度計で推定して、3190 m位ではないかと結論する。GPSを持っていけばよかったと後悔する。反対側の人工湖、その手前のこぎれいな村、それにI氏の牧場の方面も見渡せる。悠然とした景観である。頂上にも色々な花があり、火口らしき穴も見つける。道なりに下りていくと、双耳峰の相手である女山とのコルに出る。これが正しい登山道だったようだ。コルには下から登ってきた子供達が遊んでいる。コルから下は、タンポポ、レンゲ、ゲンノショウコなどが一面に咲く牧歌的な風景である。あっという間に駐車したところまで戻る。登りが70分、下りが30分。




頂上からGuatavita湖を見下ろす


女山へのコルへ下る



よい時間になったので、上から見えたGuatavitaという村で食事をする。観光地的な要素をもっており、土産物屋なども並んでいる。食後は、近くにある最近まで掘っていたという炭坑に案内して貰う。本当に小さな斜坑と立坑があった。人一人がやっと這い蹲って入るというものである。J君のおじいさんは炭鉱事故で死んだらしいが、このような小さなものでは、危ないこと限りないという感じであった。

帰りの飛行機から下を見ていて、低いものを含めれば、日本人未登頂の山など、コロンビアにもアメリカにもゴロゴロあるのだろうなと思った。



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