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2003. 7. 31  樽前山
 


昨年にも計画したが、女房殿の病気で来ることができなかった。北海道で仕事があったのを利用して再計画する。写真で見る外輪山からの溶岩ドームの怪奇な姿が見たいのである。昼前に札幌よりレンタカーを走らせる。食堂らしきものに出合わないまま登山道まで来てしまった。昼飯抜きでもなんとか歩けるかとも思ったが、非常食さえ用意がなく、やはり何とかせねばと案内書を見る。近くのキャンプ場には売店があるとあったので、そこまで車を走らせる。支笏湖畔の気持ちのよい場所であった。湖岸は軽石状の丸い小石でできている。食事もできたのでラーメンを注文する。札幌特有の硬い麺で少し手古ずる。

同行: 単独

      

コースタイ

1251 7合目ヒュッテ、1325 外輪山、1334 東山頂上(1024)、1420-1429 932m峰、1507 6合目ヒュッテ

登山口に、外輪山の中は危険なので立ち入り禁止と警告がでている。視界もよくないし、風も不規則に吹いているので、やはり遠慮しておこうかと考えながら歩き始める。すぐにタルマイソウ(イワブクロ)が顔を見せる。一日中あちこちで、色々な風情の群落があり、これだけでも来た値打ちがある。ミヤマホツツジも最盛期かもしれない。あとはウラジロタデくらいのもの。すぐに灌木帯を抜け、広々とした砂礫の登山道となる。火山特有の闊達な気分を満喫する。砂礫にもタルマイソウなどは所々に顔を見せ続ける。支笏湖、風不死岳の8合目から下の部分、千歳市やウトナイ湖方面が何とか見える。コースも短いので家族づれが多い。外輪山に到着すると、期待していたドームは霧に包まれている。やはり厳重に柵で道が遮られているので、仕方なく東山の方へ登る。一応樽前山頂上との標識がある。

そこから風不死岳に向って稜線を歩く。ここから人と合うことがなくなるが、道そのものはしっかりとしている。チラチラと左側のドームに目をやるがなかなか姿を見せない。風不死岳と西山との分岐に来たところでやっと全容を表す。随分近いので迫力があるが、あまり近すぎて外輪山の中に浮かぶドームという感じがないのが惜しい。すぐに登れそうな感じであるが、登山道はなく危険であろう。しばらく霧の流れを眺めた後、風不死岳の方に向う。頂上まで行くと帰仙の飛行機に間に合わないので、932m峰までと目標を定める。チシマギキョウ、シラタマノキなどの樽前山にはなかった種も見られる。途中何カ所かに太陽電池の施設があった。多分火山活動を観測しているのであろう。このような目的には最適のエネルギー源である。932m峰から少し風不死岳の方へ行ってから戻ろうと予定していたのであるが、道は消えてしまっている。3叉路まで引き返して、だんだんと緑が増えてくる道を下ってヒュッテに着く。





樽前山の火口ドームとイワブクロ 


イワブクロ(タルマイソウ) 



ガソリンスタンドを探すのに少し手間取ったが、それでも空港では十分の時間があった。昔は時間が余ると勿体ないとすぐ思ってしまったが、年をとったためか、そのような無駄な時間ができるのが苦にならなくなった。レンタカー会社でもらった無料ビール券を活用して、ゆっくりとした時間を楽しむ。





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