トップページへ      地域別索引へ      東北地方索引へ       年次別索引へ



2002. 03. 12  地蔵岳・熊野岳・刈田岳
 



職場の送別会で山形蔵王温泉に一泊。翌朝は小雨。スキーを計画していた他の人も諦めるような様子。少し躊躇したが一応予定通り、ロープウェイで地蔵まで登る。


同行:単独

コースタイ

0910 蔵王温泉、0920-27 蔵王ロープウェイ山麓線、0940-47 山頂線、1007 歩き始める、1028 地蔵岳(1736b)、1040 南東へ方向が変わり下り始める、1108 熊野岳(1841b)、1146 刈田岳(1758b)、1150-1210 避難小屋で昼食、1215 井戸沢へ、1245 井戸沢屈曲点、1305 聖山平、1355 澄川スキー場ゲレンデ下

駅から20歩ほど出てから装備を調える。温度は低くないがすごいガスで、駅はどこですかと聞く女性がいて、笑ってしまう。手先が冷たくなってくる。実際歩き始めるとどこがどうだか全く見当がつかず、先ほど他人のことを笑ったのが恥ずかしくなる。登るはずが下り始めたり、南に行くつもりが北に向っていたり。入ってはいけませんというロープがはりめぐされているので、ますます迷ってしまう。なんどか行きつ戻りつして、こりゃ無理かなと諦めかけた。もう一度駅に戻り、方向を見定め直して南に向うとやっと登り始めたので安心する。樹氷の間をぬって20分で頂上らしきところに着くがなにも目印がない。高度計がそれと教えてくれる。




ポール上に成長したエビのシッポ

少し東の方に向うとポール群に出くわし、これで熊野を目指せるとやっと安心する。辛うじて2, 3本先のポールが見える程度の視界はある。熊野にほぼ着いたとき、西方向が少し高いので、神社より東側に登ったと思い、ポールから離れて、西に5分ほど歩く。ここでは進むのが難しいくらい強烈な風。少し傾斜が下り気味になったし、高度計も1845bを指しているので、頂上ということにして東に戻る。刈田の方向へのポールもしっかり見えるので問題はないだろうと刈田に向かう。

少し下り始めたとき、行く手の数十本のポールが一瞬見え、好転の兆しを感じる。下るにつれ、どんどん明るくなり、五色岳などがはっきり見えるようになる。熊野、刈田もどんどん見える。あちこちの写真を撮りながら刈田神社に達する。2月のときと大違い。避難小屋にも入らず、前に座って簡単な昼食とする。風下にさえおれば風もなく、手袋無しでも問題ない。




馬の背のポール群





五色岳の手前の五色沼は雪に埋もれたまま




熊野岳と五色沼を振り返る




刈田嶺神社


ポールを丁寧に辿って大黒天に下るのが勿体ないくらいの好天になった。雪崩の心配もなさそうな穏やかな様子が魅力的だったので、目の下の井戸沢を下ることにする。地図の上で東北東の沢が南南東に折れ曲がるところで聖山平に上がろうと見当をつけておいて下り始める。目の前の景色も、振り返ってみる景色も何とも言えないゆったりした気持ちの良さ。厳しい冬山からいきなりのどかな春山にタイムスリップした感じである。野ウサギが1匹、沢から尾根へ駆け上がっていった。




井戸沢の途中から紺碧の空をバックにした刈田岳を振り返る

屈曲点でウィンドブレーカーを脱ぎ、登りはじめるが、そこは3本の沢が合流する寸前のところであったため、2つも小尾根を越えるはめになった。もう少し下ってからにすればよかった。20分も汗をかいたところで平地にでる。そこから雪上車用の道路に出るまではすぐだった。熊野、刈田、屏風、烏帽子の眺望を楽しみながらしばらく行くと、観光コースとの分岐になる。観光コースを冬に下ったことがないような気がしたので、かなり大回りになるがそちらに行くことにする。スキーヤーも全然いない。第2リフトの上からはいつものように、林の中を適当に下る。頂上より1時間45分だったので、いつもより早いくらいだった。



宮城蔵王スキー場で(奥に雁戸岳)


そこからが長かった。車があれば仙台の家まで1時間ちょっとなのに、スキー場の送迎バスに乗せてもらって遠刈田まで行き、定期バスで大河原、JRで長町、さらに市内バスというわけで、4時間もかかってしまった。マイカー登山が一般的になってしまったので、それ以外の人には大変不便な時世になった。


トップページへ      地域別索引へ      東北地方索引へ       年次別索引へ