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水の苦労   



テントを担いでの登山で最も気になるのが水の確保かもしれない。鈴鹿の奥座敷、北アルプス、南アルプスなどではどこも困ったことはない。しかし、水を見つけるのが大変なところも少なくない。後になって思い出すと、それらの苦労も楽しみの一つと言えなくもない。下に示した10例はいずれもなんとかなったものばかりだが、その時はかなり焦った。これら以外にも、清八山、山犬の段、金糞岳などでもそれなりの苦労があった。




双子池 (オプタテシケ山、2009)


三川台から双子池のテント場に向かう途中で出会った人から、双子池近辺には乾いた平地がないと教えてもらった。少し手前の空き地に迷わずテントを張る。すぐそばに水溜まりがあるが緑色をしており、躊躇してしまう。しかし、近くに可愛らしい残雪があるおかげで、池から絶えずチョロチョロと水が流れ出しており、多少のゴミは浮いているが、それを使うことにした。翌朝に通った双子池のテント場は水は豊富だが、どこも濡れており、陰鬱な印象だった。

 

上ホロカメットク避難小屋 (十勝岳、2007)


十勝岳温泉から富良野岳を経由して上ホロメトック避難小屋に泊まる。手持ちの水で夕食を作ることは可能だが、翌日の分はないので、雪渓を見に行く。少し下りたが、全く水にありつけそうにないので、やや汚れてはいるが、雪を融かしておく。翌朝、時間があるので、もう一度雪渓を下ったが、往復50分使っても水の音を聞くことができず、空しく戻った。



祓川 (越後中の岳、2009)


八海山から中の岳への一日は大変だった。濡れた岩を滑って2度も頭から転げ落ち、あちこちに怪我をし、さらにそのあと足をひねって捻挫までした。なんとか歩けたので、引き返さずに中の岳に向かう。唯一の水場の祓川で水を汲もうとしたが、水は涸れており、一瞬頭が真っ白になった。中の岳小屋のタンクには天水が貯められているというが、万一なければ、足が不自由なので悲惨なことになる。上流を探ったがない。下流に下りて行くとなんとか細い流れを見つけることができた。小屋のタンクは空だったので、本当に助かった。


大谷ヒュッテ (妙高山、2011)


 
きれいなヒュッテに着いたが、水場の案内などは一切ない。コーヒーを飲んだあと、水を求めて林道を下りてみるが見つからない。一応、道の中を流れている水を時間をかけてすくって持ち帰る。水場は反対側の山側にあった。下りてきた時に入口横を通り過ぎたが、気がつかなかった。地獄谷の方へ下りていくとすぐに流水があった。硫黄の匂いもせず、そのままでも飲めるきれいな水だった。


一不動 (高妻山、2015)


高妻山に登るべく、帯岩、不動滝を越えて、きれいな水の流れていた所で一休みする。一不動の手前に氷清水と言う水場で水汲みをする予定だったのでそのまま登ると一不動の避難小屋に着いてしまった。水汲みにもう一度下るが、小屋のすぐ下は急な雪壁になっており、スリップしてしまう。20分ほど下ったが、氷清水は見つからずに引き返し、雪壁から流れ出て、登山道を流れる水を汲んで間に合わせる。翌日に分かったが、氷清水(左の写真)は前日に休憩した所のすぐそばで、雪で押し付けられた木の枝に隠れていたのだった。



上倉沢のコル (笊ヶ岳、2009)


雨畑湖から歩きはじめ、広河原で一泊する。翌日、笊ヶ岳に登り、その先の上倉沢のコルでテントを張る。コルには水場への案内板があるとなにかに書いてあったが、見つからない。少しウロウロしてみたが、水らしきものはない。広河原を出る前に汲んだ3Lの水を持っていたので、なんとかなるかと思ったが、やはりもう少し欲しい所だった。翌日は伝付峠の下の小屋跡のところまで、水はなかった。



袴腰山 (中央アルプス、2012)


 
中央アルプスの南部を、越百山、奥念丈岳、袴腰山、安平路山、摺古木山と縦走しようとした。大展望を楽しめた南越百山を出るといきなり笹薮の密集地帯に突入し、その後ほとんど土の道を歩くことなく一日が終わり、袴腰山であえなく頓挫。もちろん、水の調達は全くできない。朝に3L程度の液体を持って出発していたが、翌日のことも考えると十分の調理はできない。次の日は同じ道を引き返したが、奥念丈岳で貴重な100mlの水を入れていたペットボトルを置き忘れ、水不足はますます深刻になった。しかし、水バテになる前になんとか越百山のテント場に帰ることができた。



明神平 (台高山系、2011)


 
台高山脈を縦走しようと高見山から出発し、最初のテント場を明神平とした。かなり着くのが遅く、2つほどのテントの住人は夕食も終え、ゆったりとした時間過ごしておられた。少し下ると水場があると教えてもらい、下って行ったが、なかなか見つからず、かなりの崖をよじ下って水を確保した。後日、下から登ってきたときに、明神平の手前30分ほどの所にきれいな水の流れがあるのを見つけた。しかし、その上にはとくによい所もなかったので、今もってすっきりしない。


霧の平(台高山系、2011)


 
台高山脈で、明神平の次のテント場を霧の平と決めていた。あまりよく調べていなかったので明神平と同じような広々とした場所と予想していたので、霧の平を見つけることができず、すぐそばまで行っていたのに引き返して、少し手前のコルでテントを張った。水を求めて、東側の斜面を下ったが、40分ほど使って無駄足を踏んだ。米を炊くのを諦めて手持ちの水でやりくりした。翌日、20分ほどで霧の平の標識があった。近くで水を汲めたが、皆さんが言っておられるような美味しい水とは言いかねた。



ブナの平 (果無山脈、2012)

 
奈良と和歌山の県境にある果無山脈を歩いた。冷水山とカヤノダンの間に水場と言う標識があったが、かなり遠いらしい。雨脚が激しくなり、木の上からドサッと水が落ちてくるので、コッフェルを出して、貯めることにし、その間に水場を探すが、沢には水がなく、かなり急峻な土手を下らないといけないので、40分ほどウロウロしたのち諦める。枯れ沢に溜まっていた水を汲んでおく。食事には使えないが、レトルトの加温や汚れものの洗浄には使うことができた。




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